研究課題/領域番号 |
14035234
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30156195)
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研究分担者 |
奥崎 大介 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00346131)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 減数分裂 / アールエノーム / cDNAライブラリー / サブトラクション / non-coding RNA / ノーザン解析 / antisense RNA |
研究概要 |
タンパク質をコードせずRNAとして機能すると考えられるpolyA tailを持っnon-coding RNA/antisense RNAが多くの生物種で見つかってきており、さまざまな生命現象に関わっている事が知られつつある。しかし、生物種間での一次構造の保存性が低いためか、包括的な単離はまだなされていない。我々は分裂酵母において減数分裂特異的に転写誘導される遺伝子群(meu遺伝子群と命名)の網羅的単離を行い、それらの機能を解析してきた。その過程でポリAテールを持っていながら蛋白質をコードしない新しいタイプのmRNA(non-coding RNA)や100種類近くのアンチセンスRNA群、および単一のゲノム領域から複数の転写産物が発現されているという珍しい多重転写領域を見つけた。このような領域の多重転写産物は、現在盛んに進められているDNAマイクロアレイを用いた解析をおこなうことでは単離不可能である。実際、多くのnon-coding RNAは30個以上のアミノ酸を持つ蛋白質はコードできない。分裂酵母の遺伝子数は、およそ6000個と見積もられているため、我々の見つけた割合である1000個のcDNAを解析して50種類以上のnon-coding RNA/antisense RNAを見つけたことから推察すると、全分裂酵母ゲノム内にこのようなRNAが300種以上存在する可能性が考えられる。現在プロテオーム解析の重要性が指摘されているが、我々の得た結果から、アールエノーム(RNAome)の解析もより重要度が増してくることを示唆される。その意味で今回の我々の結果はRNAの重要さを再認識させたという点でゲノム解析に新しい視点を与えると信ずる。
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