研究課題/領域番号 |
14035248
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
程 久美子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態) (50213327)
|
研究分担者 |
高橋 史峰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態) (80328814)
|
研究期間 (年度) |
2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | 遺伝子 / RNA / 神経 / 細胞死 / 運動ニューロン / 発生分化 |
研究概要 |
私達は、ニワトリの自然細胞死が起こる胚期の運動ニューロンに対し生存活性を示す物質を骨格筋から分離精製したが、最終的に単離されたものはタンパクではなくRNAであると結論された。そこで、筋よりtotal RNAを抽出してDEAE sepharose fast flow columnにより分画し、活性画分よりcDNAライブラリーを作製した。各クローンの塩基配列を決定して、候補と考えられるcDNA断片を得た。その配列を元に全領域をクローニングした結果、得られた遺伝子は、7SL-RNAのニワトリ相同遺伝子であることがわかった。in situ hybridizationの結果、7SL-RNAはニワトリ胚発生期の神経筋接合形成直後の6日目胚腰部において、骨格筋、脊髄運動ニューロンさらに後根神経節で検出されたが、この時期以前においては、脊髄運動ニューロン・後根神経節でのシグナルは認められ素、骨格筋での特異的発現が認められた。このような局在の特異性は発生が進むに従って消失していった。さらに、ラットにおいても同様の発現パターンがみられた。このことは、運動ニューロン自然細胞死に関わる物質として、タンパクではなくRNAが関与している可能性を示唆するものであり、RNAの新しい機能を示すことになる。現在、7SL-RNAが骨格筋から運動ニューロンへ逆行性に運ばれる可能性、および7SL-RNAによる運動ニューロン生存活性の作用機序を解析している。
|