研究課題/領域番号 |
14036208
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東山 哲也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00313205)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 植物 / 配偶体 / 生殖細胞 / 受精 / 初期発生 / 顕微操作 / ライブイメージング / トレニア |
研究概要 |
I)生殖細胞の形成から初期発生に至る一連の過程の解析 4核期の雌性配偶体を、in vitroで高頻度に8核7細胞の雌性配偶体に分化させる系を構築した。開花2〜3日前に相当するつぼみから取り出した胚珠を体外受精用の培地で培養すると、4核期にある雌性配偶体が約1日で有糸分裂を行い、細胞化し、8核7細胞の雌性配偶体を形成した。シグマ光機(株)と共同でタイムラプスシステムを構築し連続観察を行ったところ、核はその後の発生運命に応じて分裂前に明確な細胞内局在を示すことが初めて確認され、また細胞化は有糸分裂の終了とほぼ同時(20分以内)におこることが示された。微小管形成の阻害剤であるコルセミドを20mg/l〜40mg/l添加すると、核の局在が乱され、パターンが異常になった雌性配偶体が形成されることも明らかとなった。さらに、雌性配偶体ではたらく可能性のあるゴマモザイクウイルス34SプロモーターやシロイヌナズナACT11プロモーターをつないだGFPのコンストラクトを作製し、導入を試みた。その結果、低頻度ではあるが、マイクロインジェクションにより中央細胞のミトコンドリア等を可視化することに成功し、生殖細胞におけるトランジェントな遺伝子機能解析への道を拓いた。 また、助細胞が分泌するガイダンス分子の同定に向け、誘引シグナルの化学的性質を調べるとともに、アッセイ系開発の準備を進めた。すでに花粉管を誘引している胚珠をマイクロマニピュレーションにより移動したところ、花粉管が雌性配偶体を追尾することがわかった。前方30μm程度に雌性配偶体を置くと、花粉管は必ず誘引され、30μm程度の距離であればガイダンスシグナルは数分で形成されること、誘引されている花粉管はガイダンスシグナルに対する反応性を維持し続けることが明らかとなった。 II)個々の胚嚢細胞のEST解析 卵細胞や助細胞などで発現する遺伝子をT7-based aRNA増幅を用いて解析する準備を進めるとともに、胚珠8000個を用いたPCR cDNAライブラリー(平均1.2kb)の作製を進めた。
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