研究課題/領域番号 |
14036230
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
寺田 理枝 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30137799)
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研究分担者 |
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
栂根 一夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50343744)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | イネ / ターゲティング / Waxy / 相同組換え / 葉緑体 / 内在性トランスポゾン / 易変性変異 / マルバアサガオ |
研究概要 |
植物の形態形成および発生分化のメカニズムのエピジェネティックな現象をも含めた視点で理解を深めることを目指し、その分子基盤を開発することを目的に、既に開発を進めつつあった単子葉モデル植物のイネでの遺伝子ターゲティング法の開発を完成させることおよびイネとマルバアサガオで見出した易変性変異系統の機構を、内在性トランスポゾンに着眼して、解析し、変異の仕組みを明らかにするとともに、タギングに応用できる新規トランスポゾンの発見を試みた。イネターゲティング系では、すでに得られている6系統のWaxy遺伝子破壊系の後代植物について詳細な解析を進め、再現性、精度等を明らかにした。我々のターゲティング系ではWaxy遺伝子座の第一イントロンにEn/Spm型トランスポゾンの転写終止領域とハイグロマイシン耐性(HTP)のマーカー遺伝子をヘテロ型でターゲット挿入している。まず得られた6系統のT1ホモ系統を育成し、アミロース発現によるWaxy表現型を種子と花粉のヨード染色によって確認し、ついで同種子の発芽根を用いてターゲット挿入したハイグロマイシン耐性遺伝子発現の分離を確認した。次に次世代の葉よりDNAを抽出し、Waxy遺伝子の組換え周辺領域約について4種類の制限酵素を用いた詳細なサザン解析とWaxy組換え領域約16kbの全塩基配列の解析を行った。その結果、本ターゲティング法では1塩基の間違いも無く、極めて正確な相同組換えが、再現性良く生じたことが明らかとなった。Waxy遺伝子の発現制御について未熟胚から、mRNAを集めノーザン解析を行ったところ、ハイグロマイシン耐性遺伝子の発現は検出されたが、Waxyの発現は検出されず、ターゲティングによって転写レベルでのWaxyの発現抑制が確認された。また葉緑体の分化に関する変異イネおよび双子葉のマルバアサガオの種皮の着色に関わる易変性変異系統の解析では、マルバアサガオで、アントシアニン色素合成系を司る転写因子のプロモーター領域に2つの内在性トランスポゾンが挿入されていることを明らかにした。また葉緑体変異イネの解析ではマップベースドクローニングを進めた結果、約100kb近くまで変異領域を絞り込むことができた。
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