研究課題/領域番号 |
14037204
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古山 種俊 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20089808)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | フリッパーゼ / フリップ-フロップ / ファルネシルニリン酸 / ウンデカプレニル二リン酸 / 糖タンパク質生合成 / ドリコールリン酸 / プレニルトランスフェラーゼ / ポリプレノール |
研究概要 |
真核生物の糖タンパク生合成において粗面小胞体の細胞質ゾル側で生合成されたコアオリゴ糖成分をフリップ-フロップ移送によりルーメン側に輸送する動的な過程に関与するとされ、教科書にも記述されているにもかかわらず、全く実体が把握されていない酵素「フリッパーゼ」の酵素活性測定法の確立のために、蛍光プローブの合成法を検討した。まず、ルーメン側でタンパク質にオリゴ糖を転移させた後の担体脂質の回収過程、すなわちドリコールのフリップ-フロップ現象をターゲットにしたプローブとして、蛍光ラベルしたポリプレノールの合成を行った。この蛍光性プローブを用いて、人工的に調製したリボソームの二重膜中でのフリップ-フロップ現象の定量的測定法の確立のための条件検討を行った結果、ジチオナイトによってリポソームの外膜側の蛍光を消光し、蛍光プローブ量の変化を定量化する簡便な測定法が確立できた。 一方、細菌の細胞壁生合成において、細胞質側で生合成されたオリゴ糖鎖をフリップ-フロップ移送により細胞外膜側に輸送する動的な過程に関与するフリッパーゼの酵素活性測定法の確立のために、ウンデカプレニルリン酸の蛍光剤修飾体を合成し、大腸菌の内膜タンパク質を含有するリン脂質のリポソームを用いたウンデカプレニルリン酸のフリップ-フロップ転移活性の定量化を行う系が確立出来た。 ヒトのデヒドロドリキルニリン酸合成酵素のcDNAをクローン化し、発現系の構築に成功した。これにより、ヒトの糖タンパク生合成のフリッパーゼ関連遺伝子の探索研究の手がかりを得ることが出来た。
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