研究概要 |
1)伝播におけるアミロイド線維構造の共通性と特異性、クロストークの解析:アミロイド線維としてヒト組織由来5種類、マウス組織由来3種類、試験管内合成線維5種類を、アミロイドタンパク質が異なる(APOAIIC, APOAIIB, APOAIIA, SAA, TTR(Met30))レシピエントマウス5系統に投与して、伝播の有無、強さ、臓器特異性を調べた。TTR(Met30)は解析の途中であるが、結論としては各種アミロイド線維に共通する構造によってアミロイドーシスの発症促進が起るが、各アミロイド線維の特異性によって、線維とアミロイドタンパク質モノマーの一次構造が異なる場合は発症促進が減弱することが判った。 2)伝播・感染経路の解析:これまでAApoAIIアミロイドーシスで明らかになった母子間伝播、マウス飼育室内での伝播について解析した。乳母の交換ではアミロイド沈着を持つマウスに哺育された仔マウスでのみ発症が促進したが、ミルクの解析ではアミロイド線維の存在は確認できなかった。アミロイドーシス発症雄マウスから出生し離乳まで同居した仔マウスではアミロイドーシス発症促進は見られなかった。また尿中にもアミロイド線維は確認できなかった。 3)アミロイド発症調節因子の解析:アミロイド線維形成に関与するアミロイド線維以外の因子として I)AAアミロイドにおけるAEF(Amyloid Enhancing Factor)の候補としてMRP-14を同定した。 II)血清中コレステロースを減少させるFish oil投与がアミロイドーシス発症を促進することが判った。 4)ヒトβ2ミクログロブリンtransgenic mouseの作成;ES細胞を用いてCAGGSプロモーターに結合したヒトβ2microglobulin cDNA trangenic mouseを作成中であり、アミロイドーシスで伝播モデルが成立するか検討する予定である。
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