研究課題/領域番号 |
14037238
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
遠山 正彌 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40028593)
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研究分担者 |
眞部 孝幸 大阪大学, 医学系研究科, 日本学術振興会特別研究員
森 泰丈 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00343252)
片山 泰一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80333459)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 小胞体ストレス / 細胞死 / アルツハイマー病 / カスペース |
研究概要 |
我々はアルツハイマー病における神経細胞死が小胞体の機能異常を起源とすることを明らかとしてきた。本研究では小胞体の機能異常が神経細胞死につながる分子機序の解明を行った。マウス、ラットでは小胞体ストレスによりカスペース12が活性化し細胞死に導くことが示唆されている。しかしヒトではカスペース12は存在せず小胞体ストレスによる神経細胞死、アルツハイマー病における神経細胞死にどのような分子種がキーの役割を果たすかは不明であった。そこで我々はヒトにおいてカスペース12と相同性を示す因子の探索をおこなった。その結果35個の陽性クローンの内17個がカスペース4、3個がカスペース5であった。カスペース4とカスペース12、カスペース5とカスペース12の相同性はそれぞれ48%、45%であった。以上の結果は小胞体ストレス負荷における神経細胞死のキー分子がヒトではカスペース4である可能性を示唆する。そこで我々は次いでカスペース4がアルツハイマー病の神経細胞死に関与するか否かを検討した。その結果1)カスペース4は小胞体に局在する、2)カスペース4は小胞体ストレス負荷により開裂、活性化する、3)カスペース4のdominant negativeあるいはRNAiによる遺伝子ノックダウンでは小胞体ストレス負荷による神経細胞死が抑制できる、4)カスペース4はアルツハイマー病海馬で強い活性を示し、老人斑の近傍に局在する、ことを明らかとした。これらの結果はアルツハイマー病における神経細胞死が小胞体の機能異常を起源とすること、小胞体の機能異常はカスペース4の活性化により細胞質に細胞死の指令が伝達されることを示す。
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