研究課題/領域番号 |
14037258
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
南 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態) (40181953)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | プロテアソーム活性化因子 / PA28 / タンパク質品質管理機構 / 分子シャペロン / Hsp90 |
研究概要 |
プロテアソーム活性化因子PA28の生理的機能を明らかにする目的で、線虫を用いた実験を行った。まず、PA28の発現部位を特定するため、GFPを融合したPA28遺伝子発現ベクターを構築した。公表されているPA28遺伝子のDNA配列に従ってPCRを行い、遺伝子DNAを調製し、最も3'側のエキソンの中にGFP遺伝子を挿入した。PA28遺伝子の5'上流は極端に短く、5'側の遺伝子までの間隔が数百ベースしかないことから、ポリシストロニックであると予想された。そこで、発現調節領域があると考えられる5'上流の遺伝子二つを含む領域まで伸ばしたもの(全長11kB)を調製し、線虫にマイクロインジェクトしたが、蛍光の検出はできなかった。PCRの正確さ或いはDNAの安定性などの問題があると考えられるが、抗体による検出に方針を変え、その準備を進めている。次に、PA28のRNAiがdaf-11/21の化学走性に対して影響があるかもしれないと予想し、AWC神経については揮発性誘引物質であるイソアミルアルコールを、また、ASE神経については水溶性誘引物質であるNaClを、それぞれ用いて常法によりアッセイした。その結果、いずれの神経のおいても、また、daf-11/21のいずれの変異においても、PA28のRNAiによる変化は認められなかった。このことから、daf-11/21のDaf-cに対するPA28のRNAiの影響は神経におけるものではない可能性が高まり、当初、予想した二つのシナリオのもう一つ、即ち、神経よりも下流の細胞において働いていると考えられ、その場合、最も高い可能性としてDAF-12との相互作用が予想される。そこで、その検証のために必要となるdauerを誘導する因子であるフェロモンの調製に取り掛かり、その準備を進めているところである。
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