研究課題/領域番号 |
14038202
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
村上 洋一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60190899)
|
研究分担者 |
中尾 裕則 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70321536)
松村 武 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00312546)
廣田 和馬 東京大学, 物性研究所, 助教授 (90272012)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | 軌道秩序 / 電荷秩序 / 強相関電子系 / 共鳴X線散乱 / 四極子秩序 / 遷移金属酸化物 / 金属絶縁体転移 / 放射光 / 軌道揺らぎ / 臨界現象 / 相転移 |
研究概要 |
放射光を利用した共鳴X線散乱法(RXS)を用いて、軌道秩序相転移の研究を行ってきた。特に下記の系において、キャリア濃度やバンド幅などのパラメーターを変えたときの軌道秩序の安定性を調べた。 1)ホールドープされた層状Mn酸化物における軌道秩序:Nd_<1-x>Sr_<1+x>MnO_4のx=0.67,0.75、という高ホール濃度領域における電荷・軌道秩序状態は、局在状態よりも正弦波的な遍歴状態をとっていることをRXSにより明らかにした。 2)Mn酸化物軌道秩序に対するスピン秩序の影響:LaMnO_3においてスピン秩序転移点以下で、軌道状態の反位相ドメイン境界が生じることにより、軌道秩序の周期・相関長が変化していることをRXSにより発見した。 3)Ti酸化物における金属絶縁体転移と軌道秩序:Y_<1-x>Ca_xTiO_3(x=0.38)の系に対して、その構造相転移を温度・圧力をパラメーターとして調べ、奔系での金属絶縁体転移と構造相転移の関係を明らかにした。 4)Cuフッ化物軌道秩序に対するZn希釈効果:KCu_xZn_<1-x>F_3において軌道融解濃度を求め、それが2次元パーコレーション濃度と一致していることを発見した。また、RXS実験より、パーコレーション濃度直上の試料では、軌道状態のフラクタル構造が実現していることが示唆された。 5)TbB_2C_2における軌道秩序:IV相とよばれる相における四極子秩序状態を明らかにし、他のDyB_2C_2やHoB_2C_2との比較から、四極子相互作用と磁気相互作用の競合を議論した。
|