研究課題/領域番号 |
14038214
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40213524)
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研究分担者 |
阿曽 尚文 東京大学, 物性研究所, 助手 (40313118)
西 正和 東京大学, 物性研究所, 助手 (90156034)
藤原 直樹 東京大学, 物性研究所, 助手 (60272530)
白川 直樹 産業技術総合研究所, つくば中央第二事業所, 研究員 (60357241)
池田 伸一 産業技術総合研究所, つくば中央第二事業所, 研究員 (10344201)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 層状ペロブスカイト / Sr_3Ru_2O_7 / 量子相転移 / 結晶構造歪 / 中性子結晶構造解析 / 異方的圧力効果 / 超純良単結晶育成 / 強磁性 |
研究概要 |
本研究の目的は、層状ペロブスカイト遷移金属酸化物Sr_3Ru_2O_7の異方的圧力による常磁性・強磁性転移を新しいタイプの量子相転移として捉え、その発現機構を明らかにすることである。具体的にはこの圧力誘起強磁性を支配していると考えられる縮退したRuの4d電子軌道が、異方的圧力によってどのように制御され、どのように量子臨界性が現れるかを実験的に明らかにする。さらに単結晶の超純良化を進め、量子相転移点近傍の強磁性揺らぎの強い領域での超伝導等の新現象を探索することであった。 上記目的に従い研究を行い以下のような成果が得られた。 (1)単結晶の純良化を進め、残留電気抵抗率が1μΩcm以下の結晶を育成することに成功した。 (2)一軸圧力下での磁化測定をSr_3Ru_2O_7について行い、常磁性・強磁性転移の臨界圧力が〜0.1GPaに存在することを明らかにした。 (3)一軸圧力下電気抵抗率測定手法を確立し、一軸圧力下での電気抵抗率測定を希釈冷凍機を用いて、30mKまでの低温までSr_3Ru_2O_7について行い、上記常磁性・強磁性転移近傍圧力において電気伝導の異常が存在するかどうかを調べたが、超伝導等に異常は観測されなかった。 (4)一軸圧力下の中性子散乱による単結晶構造解析予備実験を行い、圧力装置の開発を行いその測定手法をほぼ確立した。実際の測定は15年度以降に行う予定である。 (5)Sr_3Ru_2O_7の類縁物質であるCa_3Ru_2O_7、Sr_2RhO_4、およびSr_2IrO_4、の単結晶、さらにSr_3Ir_2O_7の多結晶を合成し、基礎物性を明らかにした。
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