研究課題/領域番号 |
14038232
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 裕行 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20314429)
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研究分担者 |
田畑 仁 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00263319)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | レーザーMBE / 走査プローブ顕微鏡 / 極短パルスレーザー / 人工格子 / キャリア注入 / フラストレーション / スピングラス / カゴメ格子 |
研究概要 |
レーザーMBE法による原子層制御の薄膜結晶成長と、走査プローブ顕微鏡を用いた原子スケールでの界面制御・評価により、完全結晶薄膜から構成される電界効果トランジスタ構造および人工格子を形成し、電界あるいは光照射によるキャリア注入によって超伝導や磁性を誘起することを研究目的として研究を推進した。 特に、磁性材料にターゲットを絞り、3次元フラストレーション構造(カゴメ格子)を有するスピネル型フェライト化合物(AlRuFeO_4)において、我々が発見した高温スピングラスおよび光誘起磁性について、本年度は極短パルスレーザー光を用いた、時間分解光吸収測定(ポンプープローブ法)により、光励起スピンおよび熱励スピンの識別を試みた。構成イオン(Ru, Fe)間での電荷再配列に起因すると思われる、早い吸収特変化が観測され、光誘起スピンの存在を支持する結果が得られた。このことは、光メモリへの道を開く重要な成果と考えられる。現在、時間分解で直接スピン状態の変化を計測するためのシステム(時間分解Kerrあるいは、時間分解MCD)の構築を実施中である。 並行して、評価に耐えうる完全結晶性薄膜結晶成長を実施した。レーザーMBE法により、スピネル型フェライトの無欠陥薄膜結晶成長を行い、さらに走査プローブ顕微鏡(SPM)により、ナノスケールで構造および磁気特性(Magnetic Force Microscope)を評価した。電界誘起スピンの直接評価を目指して、スピントランジスタを形成し、雰囲気制御-MFM技術を駆使し、原子レベルで平坦な界面を有するトランジスタ特性および、磁性特性制御のリアルタイム計測を実施した。
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