研究概要 |
1.GaAs導波路型光パラメトリックデバイスの作製と評価 赤外域で動作する超小型光パラメトリックデバイスを念頭に置いて,QPM周期7.6μmのGaAs/AlGaAsリッジ型導波路を作製し,長さ2mmのデバイスでパラメトリック蛍光(parametric fluorescence : PF)測定をおこなった。前年度に引き続き,デバイス特性の評価をおこない,温度チューニング特性が設計どおりであること,出力パワーが理論計算と同程度得られており,妥当な特性を発揮していることをあきらかにした。また,伝搬ロスが20dB/cm弱あり,これがデバイスの長尺化を妨げていることもわかった。 2.波長変換デバイスにおける伝搬ロスの影響に関する検討 差周波発生デバイス,光パラメトリックデバイス,バックワード光パラメトリックデバイスについて,伝搬ロスがその特性に与える影響をシミュレーションにより評価した。SROの光パラメトリックデバイスの場合は,共振器を構成しているため,わずかな伝播ロスが3桁にも及ぶ発振閾値の増大を招くのに対して,共振器を構成しない差周波発生デバイス,バックワード光パラメトリックデバイスにおいては数db/cmのロスの存在かにおいても発振閾値などの特性パラメータ劣化はfactor程度にとどまることがあきらかとなった。
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