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食品用器具・容器包装関連化学物質の内分泌攪乱作用の検索と残存実態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14042271
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

河村 葉子  国立医薬品食品衛生研究所, 食品添加物部第三室, 室長 (00169773)

研究分担者 六鹿 元雄  国立医薬品食品衛生研究所, 食品添加物部第三室, 研究員 (40342886)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードベンゾフェノン / 器具・容器包装 / 紫外線吸収剤 / レポータージーンアッセイ / エストロゲン活性 / 抗アンドロゲン活性 / 2,4-dihydroxybenzophenone / 2,4,4'-trihydroxybenzophenone / プラスチック / 酵母Two-hybrid試験 / 水酸化ベンゾフェノン / 4-hydroxy-4'-chlorobenzophenone
研究概要

昨年度の本研究において、ベンゾフェノン類のエストロゲン活性を酵母Two-Hybrid試験により試験したところ、ベンゾフェノン水酸化体19化合物中15化合物で活性がみられ、そのうち4化合物はビスフェノールAよりも強い活性を示した。そこで今年度は、チャイニーズハムスター卵細胞にヒトエストロゲンレセプターα(ERα)あるいはヒトアンドロゲンレセプター(AR)を組み込んだレポータージーンアッセイ系であるERα-およびAR-EcoScreen(大塚製薬)を用いて、ベンゾフェノンおよびその水酸化体のエストロゲン活性および抗アンドロゲン活性を調べた。その結果、ベンゾフェノンを含む18化合物でエストロゲン活性が見られ、中でも2,4,4'-trihydroxybenzophenone、2,4-dihydroxybenzophenone、3-hydroxybenzophenone等ではビスフェノールAとほぼ同等の活性であった。3または4位に水酸基をもつと活性が強く、2位のみでは活性が低い構造活性相関がみられた。本法と酵母Two-Hybrid試験で得られた活性強度には相関が見られた(r=0.79)が、両環に配位した水酸基の影響に相違がみられた。また、誘導された発光強度がエストラジオール(E_2)を上回るスーパーアゴニズムが多くの化合物で観察された。一方、抗アンドロゲン活性においては17化合物で活性が見られた。2,4,4'-trihydroxybenzophenone、2,2',4,4'-tetrahydroxybenzophenone等の活性が強く、これらはp,p'-DDEとほぼ同程度であり、IC_<50>の前後の化学物質濃度で細胞活性は70%以上あり、細胞毒性の影響はほぼみられなかった。これらのエストロゲン活性と抗アンドロゲン活性の強度には相関がみられた(r=0.68)。
これらのベンゾフェノン水酸化体のうち、食品用器具・容器包装の紫外線吸収剤として使用される2-hydroxy-4-methoxybenzophenone、2,2'-dihydroxy-4-methoxybenzophenoneについて、製品中の残存実態を調査したところ、ポリエチレン50検体、ポリプロピレン39検体、ポリスチレン25検体、ポリ塩化ビニル39検体、ポリ塩化ビニリデン7検体からは検出されなかった。しかし、ところてんの包装容器(ポリ塩化ビニル製、1997年購入)から前者が70μg/g検出された。このほか、ベンゾフェノン水酸化体は日焼け止めや化粧品に使用され、またベンゾフェノンが体内で代謝されて生成することから、内分泌かく乱作用および人への暴露についてさらに検討が必要であろう。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoko Kawamura et al.: "Estrogenic Activities of UV Stabilizers Used for Food Contact Plastics and Benzophenone Derivatives by the East Two-Hybrid Assay"Journal of Health Sciences. 49・3. 205-212 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 監修:井口 泰泉, 分担執筆:河村 葉子: "環境ホルモンの最新動向と測定・試験・機器開発 第3章 2フタル酸エステル類"シーエムシー出版. 310(5) (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Yoko Kawamura et al.: "Estrogenic activities of UV Stabilizers Used for Food Contact Plastics and Benzophenone Derivatives by the East Two-Hybrid Assay"Journal of Health Sciences. 49・3(in press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2018-03-28  

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