研究課題/領域番号 |
14044029
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
井上 誠一 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (90017939)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ベンゾピラン / チオベンゾピラン / オルトキノンメチド / オルトチオキノンメチド / 分子内環化反応 / サリチルアルデヒド / オキサチアン / 含硫黄複素環化合物 |
研究概要 |
本研究は、高反応活性なオルトキノンメチドアナログの穏和な発生法と立体選択的な分子内付加反応を活用して、含酸素、含窒素および含硫黄系の縮合複素環化合物の新しい合成法を確立することが目的である。 (1)オルトキノンメチドのチオアナログを発生させることができれば、B環にSを含む多環式化合物が得られると期待される。そこで、チオサリチルアルデヒド誘導体を合成して、不飽和アルコールとの反応を検討した。初めにMOMエーテル保護体を用いて反応を行ったところ、目的化合物の合成に成功したが、立体特異性が発現しなかった。そこでTHPエーテル保護体を合成し、三フッ化ホウ素エーテル錯体を触媒として反応を行ったところ、良好な収率で、しかも立体特異的に二置換の三環式化合物を合成することに成功した。 (2)次に、B環にO,C環にSとOを含む多元素多環式化合物の合成について検討した。即ち、5-メチル-3-チア-4-ヘキセノールを合成してサリチルアルデヒドとの反応を検討したところ、通常の反応条件では三環式化合物は低収率で、二環式化合物が副生した。そこで、オルトギ酸エステルを用いず、ルイス酸を用いたところ、目的の三環式化合物を高収率で得ることに成功した。さらに、アルコールとしてシクロヘキサン環構造を持たせた化合物を用いたところ、良好な収率で四環式化合物を合成することができた。 (3)生理活性天然物Stachybotrinのような酸素と窒素を含有する三環式化合物の合成について検討した。初めにMannich反応を用いて含窒素ヘテロ環を構築し、次にグリシジルフェノール体を合成して、酸触媒で環化を行うと、目的とする含酸素ヘテロ環を構築できた。
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