研究課題/領域番号 |
14044079
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
稲永 純二 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (50091244)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | キラル多孔質固体触媒 / キラル希土類ルイス酸触媒 / ヘテロディールズアルダー反応 / 光学活性エポキシケトン / 光学活性2-アシルアジリジン / 光学活性ヒドロキシアミノ酸 / 光学活性γラクトン / 高エナンチオ選択的反応 / 自己組織化 / 触媒的不斉エポキシ化 / エポキシケトン / β-ヒドロキシ-α-アミノ酸誘導体 / 光学活性α-ケトアジリジン / アシルアジリジン |
研究概要 |
希土類イオン上に適切な不斉配位子を集積させることにより、ヘテロ原子で不活性化されず熱力学的に安定で単一触媒活性種として機能する実用性の高いキラル希土類ルイス酸触媒ならびにキラル希土類塩基触媒系を創出した。これらの触媒を用いて、光学活性な3〜6員のヘテロ環状化合物(2-アシルエポキシド、2-アシルアジリジン、β-置換-γ-ラクトン、および置換ピラノン環化合物等)の高純度不斉合成を達成した。また、得られた生成物からβ-ヒドロキシ-α-アミノ酸やそのβラクトン誘導体、あるいはα-ヒドロキシ-β-アミノ酸やβ-アミノアルコール類など、種々の生理活性物質の重要中間体への変換反応にも成功した。 高効率・高実用性を示す自己組織化型不斉エポキシ化触媒に関して、各種質量分析や不斉増幅実験をとおして、これが壊れにくい二核二量体構造をとっている可能性がきわめて高いことを明らかにした。 不斉ヘテロディールスアルダーにおいて高エナンチオ選択性(99%ee)を発現する均一触媒として、キラルイットリウム錯体の調製に成功した。 耐久性の高いキラル希土類ルイス酸触媒として、新たにセリウム錯体を調製し、これが室温下2年間の保存後にもその触媒活性をまったく失わないことを実証した。 金属イオンが均一に分散しかつ適度に集積した新規ポリマー型希土類錯体触媒としてアリールジスルホン酸あるいはトリスルホン酸のスカンジウム塩を一段階で調製し、これが優れた不均一触媒として種々の無溶媒有機反応に有効であり、回収再使用ができる環境調和型触媒として有用であることを明らかにした。
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