研究課題/領域番号 |
14044089
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
大船 泰史 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20142078)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 興奮性アミノ酸受容体 / 遮断活性 / カイトセファリン / α-ヒドロキシメチルグルタミン酸 / 不斉転写型ストレッカー合成 / イミニウムイオン |
研究概要 |
カイトセファリンは、興奮性アミノ酸受容体に対して高選択的な遮断活性を示すことから、神経機能研究のための手段物質や脳保護薬創製のためのリード物質の開発の見地から全合成研究が取り組まれている。その構造は、ピロリジン環の両端にセリン及びアラニンが炭素・炭素結合で連結し、特にそのセリン部位がピロリジン環と4級炭素結合型アミン構造を形成していることが特徴的である。そこで、鍵となる4級炭素を含む光学活性α-ヒドロキシメチルグルタミン酸ユニットは不斉転写型ストレッカー合成で構築し、その脱水環化体の両端にアミノ酸を導入してカイトセファリンに導く合成経路を立案した。 平成14年度、不斉転写型ストレッカー合成を用いたグルタミン酸のα-位に置換基を導入した光学活性α-ヒドロキシメチルグルタミン酸の効率的な合成、ターゲット分子の母核に相当するピロリジン体への誘導、右側鎖の構築に成功した。本年度は、(1)右側鎖への適切な保護基の導入としてN、Oアセトニドの導入、(2)ピロリジン部位をイミニウムイオンに導き、L-アラニンと等価な求核種としてアリル基の付加、(3)左側鎖ユニットのオレフィン部のアミノ酸への変換と芳香環ユニットの導入の順番で合成をすすめた。その結果、全ての炭素骨格に加え、官能基導入に成功し、カイトセファリンの保護体が合成できた。現在、保護基の脱離により、天然品との同定をすすめている。
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