研究課題/領域番号 |
14045217
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
早出 広司 東京農工大学, 工学部, 教授 (10187883)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 4次構造エンジニアリング / 酵素反応 / 触媒・化学プロセス / ナノバイオ / 蛋白質 / ランダムペプチドライブラリ / ファージディスプレイ / 生体材料 / 基質特異性 |
研究概要 |
本研究では、全く新しい蛋白質機能の制御技術として四次構造エンジニアリングによる人工サブユニット構築を提案した。すなわち、新たに強相関インターフェイスを目的蛋白質に導入し、非共有結合によりde novo合成されたペプチドあるいは既存の蛋白質とのあいだに複合体を形成させることにより新機能を有する強相関ソフトマテリアルの構築をめざした。本研究ではグルコース脱水素酵素を対象とし、基質特異性を制御する人工サブユニットを四次構造エンジニアリングにより構築することを目的とした。最終年度である本年度は、四次構造エシジニアリングにおける汎用性高いストラテジーを提案することを目指し、ファージディスプレイランダムペプチドライブラリを用いて拮抗鋳型を用いるバイオパニング法の開発を行った これまでのバイオパニング法では、標的酵素の狙った3次構造を特異的に認識するペプチドリガンドを効率的に得ることは不可能であった。そこで標的とする3次構造部分に変異を導入した変異酵素を構築し、これを拮抗鋳型としてバイオパニングを行い、標的酵素の標的部位にだけ結合するペプチドを探索する方法を考案した。まず天然型の標的酵素に結合するペプチドを提示するファージを通常のパニング操作により探索し、次に標的部位に変位を導入した酵素にこのファージを添加する。標的部位に結合していたファージは、変異酵素には結合部位がないので、そのまま回収できるはずである。 このような手法を用いて、グルコース脱水素酵素のグルコースが結合する部位付近のループに結合するペプチドを効率的に得ることができた。コンピューターによるドッキングシミュレーションを用いても、狙った標的部位にペプチドが結合していることが確認でき、四次構造エンジニアリングを行う上で有用な手法を開発することができた。
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