研究課題/領域番号 |
14045219
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
大野 弘幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (00176968)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プロトン伝導 / イオン液体 / ソフト相互作用 / ナノシート / イオン性液体 |
研究概要 |
平成15年度はアルカリ金属イオン性液体の知見を利用し、プロトンの液状化を実施した。合わせて、効率的なプロトン伝導場の設計にも挑戦した。まず、アルカリ金属イオンの代わりに、プロトンを含む塩は既に、昨年度得られることを明らかにしたが、イミダゾリウムカチオンの代わりにピロリジニウムカチオンを用いることで、系のイオン伝導度を約10倍高めることに成功した。これらは、250℃程度までは分解せず、不揮発性の液体となった。プロトンの拡散係数を測定したところ、10^<-11>cm/S程度の値が得られ、アルカリ金属イオン(^7Li+)よりも高速で移動できることが認められた。さらに、これらをホストポリマー中に導入したところ、親水性のポリマーには相溶し、ゲルを形成した。この系のプロトンの拡散係数は測定していないものの、低分子と比較して遜色のないイオン伝導度が得られている。 また、効率的なプロトン伝導場の設計は、2位にアルキル基を導入したイミダゾリウム塩を用いた。これらは自己集合し、2次元的にイオンが濃縮されたドメインがアルキル鎖ではさまれた層構造となり、"イオン性液体ナノシート"と呼べるものが得られた。これに10%程度長鎖イミダゾールを混合した系で連続したプロトン伝導に基づくイオン伝導度が見られ、液晶状態の系が均一溶液よりも高い値を示し、連続場の形成を強く示唆した。
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