研究課題/領域番号 |
14045223
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
菅 耕作 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (90016642)
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研究分担者 |
秋葉 宇一 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (60184107)
藤平 正道 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (40013536)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 疎水性相互作用 / パルスフォースモード原子間力顕微鏡 / 自己組織化単分子膜 / 付着力測定 / 付着力分布 / チオール分子 / 分子コーミング法 / 伸張DNA鎖 / 原子間力顕微鏡 |
研究概要 |
本特定領域研究『強相関ソフトマテリアルの動的制御』のA01班は、水和のエントロピーに由来するとされる疎水性相互作用について、その実態や分子的機構をナノレベルで明らかにすることが目標とされており、原子間力顕微鏡を用いた水中における付着力の測定を行ってきた我々のグループのこれまでの研究の蓄積が、本特定領域研究の進展に大いに役立つことが期待される。 昨年度の研究では、パルスフォースモード原子間力顕微鏡(PFM-AFM)を用いて、金基板上のチオール分子とAFM探針間に働く付着力に及ぼす表面形状の影響を実験的に検討し、表面が原子レベルで平坦な場合には、非常にシャープな付着力分布が得られるのに対し、表面がAFM探針の先端の曲率半径に近い曲率半径を持った凹凸が存在する場合、その曲率半径とその分布に応じて、付着力の平均値の変動や、広い付着力分布が生じることを見いだした。 今年度は、基板上に伸張したDNA鎖のPFM-AFM観察に対する表面吸着水層の影響を調べた。DNA分子はシラン化剤を用いて修飾したガラス基板上に吸着させ、分子コーミング法により伸張した。このようにして調製した基板表面上のDNA鎖を、湿度をコントロールした空気中および水中で、PFM-AFMを用いて観察した。オゾンクリーナーにより清浄化したSi_3N_4チップを用いて、湿度調節した空気中で測定した場合、伸張したDNA鎖は、清浄化したSi_3N_4チップとDNA鎖上の表面吸着水のために容易に切断されることが明らかになった。しかしながら、付着力測定に対するこの毛細管力の影響を避けるために、ヘキサデカンチオール(HDT)で修飾した金コートしたチップを用いて水中PFM-AFM観察をおこなうことにより、安定した測定が可能であることが示された。
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