研究課題/領域番号 |
14045251
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮田 幹二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029322)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | クラスター / 水素結合 / サイコロ / 超分子 / キラリティー / 一級アミン / 有機酸 / 結晶構造解析 |
研究概要 |
我々の研究グループは、トリフェニルメチル基のような大きい置換基をもつカルボン酸と一級アミンの組合せから、有機ナノクラスター(4+4)が生成し、サイコロ型水素結合をもつことを発見した。本研究は、このサイコロ型ナノクラスターの構造と機能に関する研究をさらに発展させることを目的とし、得られた成果を以下に列挙する。 1.種々のサイコロ型有機ナノクラスターを合成することに成功した。トリフェニルメチル基をもつ有機酸と一級アミンの組合せを様々に変えた結果、例えば、トリフェニルメチル基をもつ方をカルボン酸から一級アミンに変えても、カルボン酸をスルフォン酸や塩化物イオンにさらにホスフォン酸に変えても、サイコロ型ナノクラスターの生成することがわかった。 2.ホスフォン酸を用いることでこれまでとは違った水素結合ネットワークを取ることが単結晶X線構造解析より明らかとなった。このネットワークではホスフォン酸に由来する酸素原子の非等価性が顕著となり、これまで得られていた結果以上にクラスターの非対称性が高まって、超分子キラリティーが明確となった。これにより意図のままにアキラルな分子から超分子キラリティーを出現させることができるようになった。 3.有機酸としてハロ酢酸のようなできる限り強い酸を用いて、サイコロ型ナノクラスターの生成を調べ、興味ある結果を得ている。 3.有機酸としてハロ酢酸のようなできる限り強い酸を用いて、サイコロ型ナノクラスターの生成を調べ、興味ある結果を得ている。4.これらのサイコロ型クラスターの形成は^1H-NMR,VPO,ESI-MSにより溶液中でも形成していることが明らかとなった。これによりこのクラスターは超分子キラリティーの溶液系へと発展する礎となり、機能化の実現に大きく前進したと考える。
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