研究課題/領域番号 |
14045257
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹内 正之 九州大学, 工学研究院, 助手 (70264083)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 水素結合 / 動的認識 / センサー / 有機ゲル / アロステリズム / 非線形応答 / 超分子 / 集合体 |
研究概要 |
側鎖にトリフェニレンの配向を水素結合ネットワークにより制御できるようにアミド基を導入した化合物1、およびアルキル鎖長の短い比較化合物1を分子設計した。下図には考えられる集合形態として、トリフェニレンのp_z軌道の最も大きな重なり型(eclipsed overlap)とp_z軌道の重なりの小さなねじれ型(staggered overlap)の2種類を示した。これらの配向が制御されることによって、光化学的な性質や電気化学的な性質が調和された有機機能性材料が創製できると考えられる。 化合物1および2のゾル、ゲル、あるいはキセロゲルを調整していたところ化合物1および2の発光色が異なることに気がついた。化合物1,2ともにゾル状態では青色の発光を示すのに対し、化合物1のシクロヘキサンゲルおよびキセロゲルでは黄緑色の、化合物2では青緑色の発光を示した。発光スペクトルを測定したところ化合物1のシクロヘキサンゲルは、400nm付近の発光に加え525nmに発光極大を持つスペクトルを与えた。 化合物1のゲルに対して、発光寿命を測定し更に検討したところ、7ns後の早い時間には410nmを中心とした蛍光が主として観測された。一方で、18ns経過した後には525nmを中心とした蛍光の割合が増加した。このような傾向はエキサイマーを形成する分子の蛍光の動的過程と類似している。一般にエキサイマー発光にはeclipsed overlapが必要である。以上のことから、水素結合部位および長鎖アルキル基を導入することによりトリフェニレン部位がeclipsed overlap型に配向することが示された
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