研究課題/領域番号 |
14045263
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 千歳科学技術大学 |
研究代表者 |
KARTHAUS Olaf 千歳科学技術大学, 光科学部, 助教授 (80261353)
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研究分担者 |
今井 敏郎 千歳科学技術大学, 光科学部, 助教授 (80184802)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 非線形光学材料 / マイクロ結晶 / ディウェティング / ビチオフェン / アモルファスガラス / 吸収スペクトル / マイクロドーム / 結晶成長 / 有機化学 / メゾスコピック系 / 自己組織化 / 構造・機能材料 |
研究概要 |
1)ビチオフェンの片方の端に電子供与基としてアルキルチオ基持ち、他方の端にクロロビリミジン基を持つドナー・アックセプター型の色素化合物を合成した。エチルチオ体の融点が74度Cであるのに対し、メチルチオ体は148度Cと比較的高い融点を示した。そこで後者について、そのクロロ基をアルコキシ基に変換し、メトキシ・ブトキシ・ヘキシルオキシ・ドデシルオキシ体の4つの色素を合成した。これらの化合物は全てクロロホルム溶液中で強い蛍光を示した。吸収の最大波長は順に、394・383・383・383nmであり、発光の最大波長は順に、501・481・479・481・480nmであった。またこれらの化合物の融点は順に、117度C・81度C・74度Cおよび90度Cであった。またこれらについて示差熱分析と偏光顕微鏡観察を行ったが、当初期待した液晶相を発現するものは認められなかった。メトキシ体は結晶化しやすいこと、ブトキシ体は比較的安定なアモルファスガラス相を持つこと、ヘキシルオキシ体とドデシルオキシ体はブトキシ体より結晶性がよいことが明らかとなった。さらに、メチルチオのクロロピリミジン体についてX線構造解析を行った結果、P2_1の点群に属するノンセントロシンメトリックな結晶であることが分かった。 2)合成した非線形光学材料の希薄溶液を基板上にキャスティングすることによって、ディウェティング現象が起る。この簡単なプロセスを用いて、色素の狭いサイズ分布を持ったマイクロドームを作製することが可能となった。キャスティング直後、ビチオフェン色素はアモルファス状態を持っている。この準安定なグラスが結晶化する。結晶化のプロセスはアニーリング温度、アニーリング時間、超音波等の様々な条件で制御できる。今回のエチルチオのクロロピリミジン体化合物の実験データから、超音波の時間によって、ファイバー状の結晶の長さを制御できることが明らかになった。超音波の時間を長くすることより、ファイバー状の結晶は短くなる。
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