研究課題/領域番号 |
14046205
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 了 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (60272465)
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研究分担者 |
佐貫 智行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70323491)
駒宮 幸男 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80126060)
大谷 航 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (30311335)
三原 智 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (80292837)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 電子陽電子衝突型加速器 / リニアコライダー / ヒッグス粒子 / カロリメター / 質量起源 / 自己結合 / 質量生成 |
研究概要 |
平成15年度は、前年度の研究を発展させ、リニアコライダーにおけるヒッグス粒子自己結合定数の測定にむけ、以下の研究を行った。 1.multi-Higgs production過程のシミュレーションデータの生成 KEKの南建屋グループの開発した自動計算プログラムGRACEを用い、自己結合定数測定で用いるシミュレーションデータの生成に成功した。バックグラウンド及びシグナル過程、特にニュートリノと2つのヒッグス粒子が同時に生成される過程をこれと量子力学的に干渉し合う過程を含めて実際に模擬事象を生成した。この研究は山下が提案し、KEKの岡田、宮本、栗原、安井各氏らとの共同研究で行った。12月のインドでの国際会議で山下が発表し、この事象データを用いて国際的に研究を始める事になった。 2.自己結合定数を測定するためのカロリメータの構造に対する制限の研究 自己結合測定で重要なカロリメターは測定器において最も重い検出器となる。地下の大空洞に設置されるため、空洞の強度からくる制限を見積もった。結果、当初計画していた40mを超える幅の空洞は強度的に不安定になる可能性があらたに判明し、30m程度に縮小すべきであるという重要な知見を得た。 3.ジェットのエネルギー測定精度に関する研究 シミュレーションデータを用いた研究により、自己結合定数を測定するために最重要なジェットエネルギーの測定精度はカロリメターの性能だけでなくジェットをいかに分離するかの手法に大きく依存することがわかった。ヒッグス粒子同定に用いられるbクォーク同定にも大きく寄与するため、今後の研究の方向としてジェットの分離を解決する必要がある。 以上の結果は国内の研究会及び国際会議で発表し、国際的な研究の指針に取り入れられている。
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