研究課題/領域番号 |
14048212
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東野 達 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (80135607)
|
研究分担者 |
早川 慎二郎 広島大学, 工学研究科, 助教授 (80222222)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
24,500千円 (直接経費: 24,500千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
2002年度: 11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
|
キーワード | 大気エアロゾル / シンクロトロン放射光 / XRF / XANES / 複合薄膜法 / 黄砂 / 個別粒子分析 / X線分析 / エアロゾル / 深度選択的分析 / 変質 / XRD / マイクロビーム / 薄膜法 / 放射光 / 蛍光X線分析 |
研究概要 |
本研究では主に個別粒子中の超微量無機成分分析法として、放射光マイクロビームを用いたX線分析法及び、イオン成分同定のための複合7膜法を開発し、黄砂をはじめとする実試料への応用を試みた。主要な成果を以下に要約する。 1.放射光マイクロビームを用いたSR-μXRF法により、個別エアロゾル粒子中のAl〜Znまでの定量が実現し、10keVのX線を用いた場合の最小検出量はNiで0.3fgであった。さらに、SR-μXANESにより個別粒子中の元素(Cr〜)の化学状態同定を可能とした。また、コリメーター付ビームストップを用いたSRμ-XRD分析システムを開発し、微小1粒子から粉末X線回折パターンを取得するために、試料台回転および試料位置のビーム位置追従方法を検討し、既知鉱物単粒子で有効性を確認した。 2.低エネルギー領域(Si〜Ti)における半バルク試料分析法として、SR XRF分析およびと転換電子収量による同時XAFS測定に基づく深度別化学状態分析法を開発し、標準試料で有効性を確認した。 3.AgF-ニトロン複合薄膜法を開発し、個別エアロゾル粒子中の硝酸塩、塩化物混合状態の同定を可能とした。 4.黄砂時における日韓同時サンプリングにより、両地点における個別粒子ごとの化学性状の差異を明らかにし、黄砂時にはMn、Cu、Ni、Znの顕著な増加が認められること、また、塩化物、硝酸塩、硫酸塩の混合状態分析から、黄砂時には韓国では硫酸塩への変質が支配的であったが、日本では硝酸塩が卓越し、両地点での差異が明らかとなった。さらに丹後半島での時系列捕集・分析により黄砂飛来初期に変質の割合が最も多く、塩化物/硝酸塩および硫酸塩/硝酸塩を含む内部混合粒子の割合も初期に最大で、時間とともに減少すること、硫酸塩や硝酸塩への変質割合を明らかにした。
|