研究課題/領域番号 |
14048214
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
植田 洋匡 京都大学, 防災研究所, 教授 (70026186)
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研究分担者 |
堀口 光章 京都大学, 防災研究所, 助手 (60190253)
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (10111981)
石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159)
薩摩林 光 長野県衛生公害研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | エアロゾル活性化 / 雲物理 / ビンモデル / ガス--エアロゾル平衡 / エアロゾルダイナミックス / 火山性ガス / 酸性雨 / エアロゾル変質 / ガス-エアロゾル平衡 |
研究概要 |
本研究では、対流圏エアロゾルの変質過程(エアロゾルの活性化→雲核→雲粒)から雲形成、降水に至る過程を観測とモデリングによって統一的に把握することを目的とした。 観測は、京都大学信楽MU観測所において実施した。各種レーダーに地上サンプリングを加えた観測体制を構築し、東アジア各地域で行われる対流圏エアロゾルの地理的分布観測と同期した観測を実施して、対流圏エアロゾルの活性化と、その後の雲核→雲粒→氷晶、雲、雪、雹へと成長する各々の雲微物理過程を、マイクロスケールの乱流変動との相互作用、積雲対流との相互作用との関連において調べた。さらに、対流圏エアロゾルの変質過程について、観測結果に基づいたモデリングを行い、これをこれまで開発してきたメソ気象モデルと汚染物質の輸送・反応・沈着モデルに統合してシミュレーション実験を行い、対流圏エアロゾルの変質過程から雲形成、降水に至る過程の全容を把握する事を目的とし、最終的には、エアロゾルの雲微物理過程を原因とする間接的放射強制力(エアロゾルによる地球寒冷化)の見積もりを目指した。 モデリング: 観測結果を踏まえ、次の2点に重点をおいてモデリングを実施した。 1)大気エアロゾルの熱力学平衡(水分を含めた揮発性分の平衡)とダイナミックス(平衡に至る過程) 無機揮発性分に加えて、カーボネートを含む有機エアロゾルの「熱力学平衡モデル」を構築した。この熱力学平衡に至る過程、すなわち、気相からの水蒸気、揮発性ガスの物質移動によりエアロゾルの成長、活性化過程をモデリングして、最終的に「エアロゾルのダイナミックスモデル」を構築した。 2)大気エアロゾルの増加の雲物理、降水過程に及ぼす影響 構築したエアロゾル・雲粒スペクトルモデルに、「ガス・エアロゾル平衡モデル」と「エアロゾルダイナミックスモデル」を結合して、エアロゾルの増加が雲物理、降水過程に及ぼす影響を評価した。また、これまで開発してきた気象モデルと汚染物質の輸送・反応・沈着モデルに統合してシミュレーション実験を行い、対流圏エアロゾルの変質過程から雲形成、降水に至る過程の全容を探った。
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