研究課題/領域番号 |
14048218
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
荒生 公雄 長崎大学, 環境科学部, 教授 (40039425)
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研究分担者 |
石坂 丞二 長崎大学, 水産学部, 教授 (40304969)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 気象学 / 大気微粒子 / 黄砂 / 長距離大気汚染 / エアロゾル / 大気環境 / 環境解析 / 環境保全 / 大気現象 / 環境分析 / 自然現象観測・予測 |
研究概要 |
長崎県地方は、大陸方面から流入する大気の日本列島上の最前線に位置するため、黄砂粒子や大気汚染物質などの大気光学的特性や大気環境学的動態を水際で3次元的に観測できる地理的好条件にある。平成15(2003)年に長崎海洋気象台で観測された黄砂現象は4月13日の1日だけであった。しかし、黄砂とは異なる特性をもつ硫酸エアロゾルを主体とする大気汚染物質の流入が頻繁に観測された。幸いにして、このような大気混濁現象について、長崎大学では、スカイラジオメーター、光学的粒子測定器(OPC)、国立環境研究所レーザーレーダー装置、同研究所ハイボリュームサンプラー、同研究所β線質量濃度計、山梨大非水溶性エアロゾルサンプラーなど用いて、連続的な観測を行った。さらに、長崎大学水産学部練習船(長崎丸、鶴洋丸)と雲仙ロープウェイ山頂駅(標高1290m)にもOPC装置を設置して、東シナ海での海上観測と雲仙岳での山岳観測を実施した。特に、4月13日の黄砂現象時には、すべての測定器が順調に現象を捉え、総合的なデータセットを獲得することができた。このときのOPCの測定結果は、大粒子が雲仙山頂で時間的に早めに、しかも高濃度で出現し、高さ方向に非常にheterogeneousな構造を示したが、このことは、国立環境研究所長崎ライダーの測定や気象庁気象研究所の飛行機観測でも確かめられ、詳細な立体的プロファイルを把握することができた。このような解析の結果は、日本気象学会、大気環境学会、エアロゾル学会などで発表するとともに、特定領域研究・笠原班「微粒子の環境影響」の研究成果報告書にまとめた。
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