研究課題/領域番号 |
14050025
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 和仁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00172859)
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研究分担者 |
大平 猛 東京大学, 自治医科大学消化器一般外科, 助教 (00275695)
蓮覚寺 聖一 富山大学, 工学部, 教授 (70019199)
佐藤 真理 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教授 (70001724)
入江 寛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70334349)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
126,400千円 (直接経費: 126,400千円)
2006年度: 20,400千円 (直接経費: 20,400千円)
2005年度: 24,300千円 (直接経費: 24,300千円)
2004年度: 23,700千円 (直接経費: 23,700千円)
2003年度: 26,800千円 (直接経費: 26,800千円)
2002年度: 31,200千円 (直接経費: 31,200千円)
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キーワード | 環境材料 / 触媒・化学プロセス / 光物性 / 表面・界面物性 / 光触媒 / 可視光 / 高感度 / 酸化チタン / 環境 / 酸化分解 / 光誘起親水性 / アニオンドープ / Photocatalyst / Visible-light / Oxidative decomposition / Oxides / Density of states / Band structure / 2-propanol / Hole mobility / 省エネルギー / 可視光応答性 / 窒素ドープ / 酸化物 / 酸化タンタル / 可視光活性 / 高感度化 |
研究概要 |
酸化チタン光触媒に関する研究課題で最も話題性のあるものの一つに、光触媒の高感度化、可視光化に関する研究があげられる。窒素ドープによって酸化チタンが可視光応答することが見いだされ、脚光を浴びている。本研究では、窒素やそれ以外のアニオンドープ酸化チタンの作製・評価を行うと共に、その可視光活性の向上を研究目的として、さらに酸化チタンベース材料以外の新規な可視光応答型光触媒の創製を目的として研究を行った。 窒素ドープ酸化チタンおよびその他アニオン(硫黄、炭素)ドープ酸化チタンの可視光活性評価を行うと共に、可視光応答メカニズムをバンド構造と関連付けて解明した。その結果、活性は必ずしも十分ではなかった。それはバンドギャップ内の価電子帯直上に孤立して形成したアニオンp軌道から構成される準位が可視光応答の起源であるため、その準位において正孔の移動度および酸化力が小さいことに起因することが明らかとなった。さらに、その知見をもとに固体電子論に基づき材料設計を行うことによって酸化分解力向上、親水性の改善を図った。すなわち、酸化チタンの価電子帯を形成するO2p軌道と新たに導入したアニオンp軌道との混成度が低く、活性が十分でないと考えられたため、O2p軌道とアニオンp軌道を混成する方法を、第一原理計算を用いて検討した。その結果、窒素と硫黄および窒素とタンタルを同時にドープすることが有望であると示唆されたため、実際にそれらの粉末、薄膜を作製し、可視光活性の向上に成功した。 酸化チタン以外の化合物に対して、結晶構造やバンド構造を制御することによって新規な可視光応答型光触媒材料を探索した。Ag^+, Cu^+(d^<10>)、Sn^<2+>, Pb^<2+>, Bi^<3+>(d^<10>s^2)の金属イオンを用いることによって、Ag格子間挿入型NbO_2Fやα-AgGaO_2, AgもしくはPbドープSrTiO_3,など様々な可視光応答光触媒材料の創製に成功した。
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