研究課題/領域番号 |
14050049
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
長村 利彦 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90117200)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 近赤外域応答材料 / クロモフォア間相互作用 / 複素屈折率変化 / 電荷共鳴吸収 / フェムト秒レーザー / ダイマーラジカルカチオン |
研究概要 |
光による電子遷移あるいは電子移動に伴い、超高速で吸収、屈折率、発光挙動、分子構造、導電性などの変化が起こる。これを適当な構造の界面や膜と組み合わせることによりエネルギー変換や高度情報変換に用いることができる。本研究では、光通信システムとの適合に不可欠な近赤外域を含む広い波長域での大きなかつ超高速の屈折率変化材料あるいは発光材料の開発、それらを含む光機能薄膜の構成と各種光情報処理応用をめざし、本年度は、主としてクロモフォア間相互作用制御と電荷広がり制御の二つのアプローチで近赤外域応答材料の開発と評価を行った。 光電子移動による還元状態でのみ相互作用あるいはπ電子系の大きな広がりを示し、近赤外の吸収変化を示すことが期待されるピリジニウム基を合む二つの酸化還元クロモフォアを異なる構造のアルキル基で連結した化合物、あるいは二つのピリジニウム基を適当な構造のπ電子系に導入した化合物を合成した。これらと種々の対イオンで塩を形成し、定常光あるいはフェムト秒レーザー照射による吸収変化を観測した。トリメチレン鎖で連結した化合物のテトラフェニルホウ酸塩は、イオン対間で光誘起電子移動し、ラジカル生成による着色を示す。それに加えて、近赤外域で光生成ラジカルと元のカチオンの分子内電子的相互作用による電荷共鳴吸収を示した。分子間電荷共鳴は観測されなかった。その吸収極大は電荷の広がりと重なり型に対応して、950-1742nmの広い範囲で制御できた。さらに、アセトニトリル中の同条件での光照射により、連結型と単独型で全く異なるESRスペクトルが観測された。計算結果との比較から、前者は二つのクロモフォアで不対電子一個を共有したシアノピリジニルダイマーラジカルカチオン、後者は同モノマーラジカルに帰属され、吸収スペクトルの結果とよく対応した。
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