研究課題/領域番号 |
14050083
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (10106312)
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研究分担者 |
中井川 昇 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (00237207)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
57,100千円 (直接経費: 57,100千円)
2006年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2005年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2004年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
2003年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2002年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
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キーワード | 高機能光触媒 / がん治療 / ストレス応答タンパク / ナノ粒子 / 光触媒 / 癌治療 / 制癌剤 / 環境ホルモン |
研究概要 |
生体や細胞を具体的な対象として光触媒の機能を最大限に引き出す応用やそのために特化した新しい高機能光触媒を開発し、光触媒の医学や医療の応用と実用化の手法を探ることを目的とした。特に医療への応用に特化した高機能光触媒の開発とその細胞への効果のメカニズムの検討を行った。その結果、 1.医療機器への応用検討では、光触媒を軟性材料に薄膜化コートし、さらに抗菌金属をも付着させる方法を開発し、これを自己導尿用の医療カテーテルに応用し抗菌効果、防汚効果などの利点が得られることを実証した。 2.疾患治療への応用検討では、 (1) TiO_2微粒子を金粒子に付着させ、癌細胞に強制的に導入し、光照射により抗腫瘍効果を得る方法を開発した。 (2)ヒトへの血管内投与が可能な光触媒微粒子を開発するためTiO2表面をPAAで修飾した微粒子を作成し、生体内での光触媒反応とその効果などを解析した。その結果、開発したTiO_2-PAAナノ粒子は血管内で凝集せず体内に分布し、安全に投与できることがわかった。またこれを用い、光触媒反応による抗腫瘍効果が認められることを確認した。 (3)同じTio_2-PAAナノ粒子を用いて、この粒子の表面の化学反応基を利用して蛍光物質をTiO_2上に結合させることができた。これを用いてTiO_2ナノ粒子の細胞への付着性などを分析できた。 (4)さらに同じ研究戦略でTiO_2微粒子表面をポリエチレンイミンで化学修飾させることに成功し、これによる殺細胞効果の増強を確認できた。 3.光触媒反応の生体や細胞への効果のメカニズムの検討では、 (1) TiO_2光触媒と光照射により、がんにともなう新生血管の形成抑制が認められることを明らかとした。 (2)また細胞内のストレス応答タンパクであるHsP蛋白の量的変動が著明に認められることを明らかとした。その中で特にHsP90は特異的に減少することがわかりTiO_2光触媒反応によるラジカルの発生による抗腫瘍効果の発現の機序として注目する結果であった。
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