研究課題/領域番号 |
14076201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
武藤 俊一 北海道大学, 工学研究科, 教授 (00114900)
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研究分担者 |
足立 智 北海道大学, 工学研究科, 助教授 (10221722)
戸田 泰則 北海道大学, 工学研究科, 助教授 (00313106)
白峰 賢一 北海道大学, 工学研究科, 助手 (10241358)
陽 完治 北海道大学, 工学研究科, 教授 (60220539)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
19,700千円 (直接経費: 19,700千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2002年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 電子スピン / 量子ドット / 核磁場 / オーバーハウザーシフト / スピン緩和 / 量子ビット / 量子コンピューティング / スピン操作 / 量子演算 / 励起子間相互作用 / 光支援トンネル / ラビ振動 / クーロンブロッケイド |
研究概要 |
量子ドットの電子スピンは将来の大規模量子コンピューティング実現へ向けての有力候補の1つである。報告者らはすでに量子ドットの電子スピンの光支援トンネルとそのクーロン・ブロッケイドを用いた普遍量子ゲートを提案している。この提案の妥当性を検証するための実験的検討を行った。また量子コンピューティングは量子情報光通信との整合性が必須と考えられる。そこで電子スピンと光子の間の量子ビット変換の手法を提案し、その実験的検討を行った。 実験に先立ち、普遍量子ゲートの計算機シミュレーションを行った。この結果、100ps程度のスピンコヒーレンスが有ればCNOTの実験的検証が可能であることが分かった。 次に、電子スピンのコヒーレンスを実験的に確認するため、4波混合によるスピン緩和時間の測定技術を立ち上げた。まず、ポンプ・プローブ法によるスピン緩和測定法が確立している量子井戸の電子スピンについて、スピン回折4波混合を適用し、従来のポンプ・プローブ法と矛盾しない結論を得られることを確認した。次にこの方法をInAlAs/AlGaAs量子ドットに適用、最長で7nsにおよぶ緩和時間を観測した。これは従来、量子ドットに対して便宜的に用いられた非共鳴的観測であるストリーク・カメラによるものよりも数倍長く、4波混合のような共鳴的な観測の必要を明示したものでもある。 量子ビット変換の新しい方法として核磁場による縮退した電子準位とエネルギーの異なる正孔準位の形成を提案した。実際にInAlAs/AlGaAs量子ドットにおいて核磁場の形成実験を行ったところ、量子ビット変換に必要なバンド構造が形成可能であることが分かった。
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