研究課題/領域番号 |
14077201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 分子科学研究所 (2004-2005) 岡崎国立共同研究機構 (2003) 東北大学 (2002) |
研究代表者 |
大森 賢治 分子科学研究所, 電子構造研究系, 教授 (10241580)
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研究分担者 |
香月 浩之 分子科学研究所, 電子構造研究系, 助手 (10390642)
穂坂 網一 分子科学研究所, 電子構造研究系, 特別協力研究員 (00419855)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
27,800千円 (直接経費: 27,800千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
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キーワード | 波束 / アト秒 / 量子干渉 / コヒーレント制御 / 量子情報 / 量子位相 / 分子 / 量子コンピュータ / 量子コンピューター |
研究概要 |
コヒーレント制御は、物質の波動関数の量子位相を操作する技術である。その応用は、量子コンピューティングや結合選択的な化学反応制御といった新たなテクノロジーの開発に密接に結び付いている。我々は、前年度までに、独自に開発したアト秒位相変調器(APM)を用いて、二つのフェムト秒レーザーパルス間の相対位相をアト秒精度で操作するとともに、このパルス対によってヨウ素分子内に発生した2個の波束の量子干渉の様子を、ピコメートルの空間分解能とフェムト秒の時間分解能で観測し制御する事に成功した。また、このような超高精度のコヒーレント制御法をデコヒーレンス検出に応用することによって、熱的な分子集団の回転位相緩和や固体中の光学コヒーレントフォノンの発生に伴うデコヒーレンスを検出する事に成功した。さらに、強光子場中の希ガス原子の越しきい値イオン化過程に応用し、光学非線形過程における高精度コヒーレント制御の可能性を検討した。今年度は、ヨウ素分子内の2個の振動波束干渉が作り出すフェムト秒ピコメートルスケールの時空間模様を、位相ロックダブルパルスを用いて自在に書き換える技術を開発した。コヒーレントフォノンの観測では、フォノン発生時の電子コヒーレンスを検出する為に極低温実験システムを立ち上げた。現在実験継続中である。また強光子場中の越しきい値イオン化に見られる電子コヒーレンスの発生メカニズムの解明を試みた。また、より自由度の高い制御を目指して、APMにパルスシェイピングの機能を付加した新たな光源システムを立ち上げた。
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