研究課題/領域番号 |
14079205
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
嶺重 慎 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (70229780)
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研究分担者 |
高原 文郎 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (20154891)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
39,800千円 (直接経費: 39,800千円)
2006年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2005年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2004年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2003年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | ブラックホール / 磁場 / 放射場 / 降着流 / 噴出流 / 宇宙ジェット / 電子陽電子対 / 星団 / ジェット / 高エネルギー加速 / 衝撃波 / ガンマ線バースト / 活動銀河核 / X線速星系 / シンクロトロン放射 / X線連星系 / 逆コンプトン散乱 |
研究概要 |
低質量X線連星系や活動銀河中心のブラックホール候補天体は、激しい時間変動、高エネルギー放射、及びジェット噴出を示す。本研究の目的は、ブラックホールに降着する流れと噴出する流れにおける磁場と物質、放射間の相互作用を理論的に解明することである。今年度は以下の結果を得た。(1)磁気流体降着流構造の研究:磁気タワージェットの放射スペクトルを新しく非熱的電子からの放射を考慮して計算し観測スペクトルをほぼ再現した。(2)超臨界降着流の放射流体力学シミュレーション:2005年度に実施した2次元軸対称放射流体力学シミュレーションデータをもとに、いかにして超臨界降着が可能になっているかを調べたところ、放射の非等方性および光子補足がともに効いていることを定量的に示すことができた。(3)超大光度X線源(ULX)の正体:ULXのX線データを新しく温度勾配をパラメータとするモデルフィットし、ULXはスリム円盤ステートにあること及び、ブラックホール質量はたかだか30倍の太陽質量であることを示した。この結果は、従来の中間質量(太陽質量の100倍以上の質量)ブラックホール説を否定するものである。(4)球状星団のダイナミクス:高密度恒星系における連星系とブラックホールの重力相互作用を調べ、ブラックホールの有無を連星系の数分布で制限する方法を提唱した。(5)相対論的ジェットのモデル:高温の陽子電子プラズマ中に発生する電子陽電子対プラズマの力学をクーロン摩擦やさまざまな輻射過程を考慮に入れて調べ、対プラズマが高速度で脱出することを示した。あわせて二流体プラズマにたいする有用な諸近似公式を導いた。
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