研究課題/領域番号 |
14082203
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 立命館大学 (2005-2006) 京都大学 (2002-2004) |
研究代表者 |
川嵜 敏祐 立命館大学, COE推進機構, 教授 (50025706)
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研究分担者 |
長野 正道 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (40367991)
岡 昌吾 京都大学, 医学部, 教授 (60233300)
馬 永 (MA Bruce Yong) 立命館大学, COE推進機構, 助教授 (00378788)
川嵜 伸子 立命館大学, 総合理工学研究機構, 客員教授 (70077676)
上村 和秀 京都大学, 薬学研究科, 助手 (20303844)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
160,900千円 (直接経費: 160,900千円)
2006年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
2005年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
2004年度: 36,000千円 (直接経費: 36,000千円)
2003年度: 36,000千円 (直接経費: 36,000千円)
2002年度: 18,900千円 (直接経費: 18,900千円)
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キーワード | HNK-1糖鎖抗原 / グルクロン酸転移酵素 / HNK-1糖鎖欠損マウス / Morris水迷路課題 / 動物レクチン / マンナン結合タンパク質 / 生体防御 / がん関連糖鎖抗原 / 糖鎖 / パターン認識 / 補体活性化 / 免疫学 / がん / 発生・分化 / 分子認識 / 脳・神経 / NHK-1 / 酵素 / MBP / HNK-1糖鎖 / 硫酸基転移酵素 / 腎臓上皮細胞 / PCR / ホスホマンナン / マンノース6-リン酸 / マクロファージ / C型レクチン / LPS / TLR4 / NF-κB |
研究概要 |
神経系および免疫系における糖鎖の働きを分子レベルで解明した。 1.HNK-1抗原(硫酸化グルクロン酸がN-アセチルラクトサミンに結合した珍しい糖鎖)の機能の解明:HNK-1抗原の生合成を担う二種のグルクロンサン転移酵素、GlcAT-PおよびGlcAT-Sの遺伝子クローニングおよび遺伝子欠損マウスの作成に成功した。HNK-1糖鎖欠損マウスでは、LTP(長期増強、Long-term potentiation)が約半分に減少した。次に、Morris水迷路課題で調べたところ、HNK-1糖鎖欠損マウスでは、顕著な学習低下が認められた。すなわち、正常なマウスの空間認識学習能力には、HNK-1糖鎖が重要な働きを持つことが明らかとなった。また、GlcAT-PとGlcAT-Sはゴルジ内で、HNK-1硫酸基転移酵素と分子複合体を形成しており、一連の連続した反応を効率よく進めている事実を明らかにした。さらに、GlcAT-PおよびGlcAT-SのX-線結晶解析に成功し、これらの酵素が活性発現に2量体形成が必要な理由を解明した。 2.マンナン結合タンパク質(mannan-binding protein、MBP)の生体防御分子としての機能の解明:MBPによるがん細胞認識のターゲット糖鎖を同定した。すなわち、ヒト結腸がん細胞株Sw1116をプロナーゼで徹底的に消化して糖ペプチド画分を調製し、これをヒドラジン分解にかけ、N-結合型糖鎖を遊離させた。遊離した糖鎖の還元末端をPA化し、蛍光標識した後、固定化MBPカラムにかけMBPリガンド糖鎖を得た。このリガンド糖鎖について、質量分析において世界屈指の技術をもつAcademia Sinica のKay-Hooi Khoo 博士との共同研究により構造解析を進め、これらが、非還元末端にルイスbまたはルイスaのエピトープをもち、その内側に最大4個のルイスaユニットの繰り返し構造よりなる新しいがん関連糖鎖抗原であることを明らかにした。
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