研究課題/領域番号 |
14083101
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
内堀 基光 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (30126726)
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研究分担者 |
山下 晋司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60117728)
ダニエルス クリスチャン (DANIELS C. / クリスチャン ダニエルス) 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30234553)
小川 了 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (60124228)
春日 直樹 大阪大学, 大学院人間科学研究所, 教授 (60142668)
松井 健 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50109063)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
91,600千円 (直接経費: 91,600千円)
2006年度: 23,700千円 (直接経費: 23,700千円)
2005年度: 17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
2004年度: 22,100千円 (直接経費: 22,100千円)
2003年度: 17,400千円 (直接経費: 17,400千円)
2002年度: 10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
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キーワード | 資源 / 文化人類学 / 生態人類学 / 分配 / 共有 / アジア / アフリカ / オセアニア / 象徴資源 / 生態資源 / 適応 |
研究概要 |
本領域研究は、研究期間中「資源人類学」の略称を用いたことで特徴づけられるように、「資源」の分配と共有のあり方を研究軸として立てることにより、人類社会が拠って立つ象徴系(文化)と生態系(自然)という二つの基盤を連関的に捉えること、そして、この連関の様相を実証的かつ論的に解明する人類学の新たな統合領域を構築することを設定目的とした。自然生態系に直接由来する天然資源のみならず、人間の作り出す二次的物的資源、さらには無形の知的・文化的資源をも含む広義の「資源」の分配と共有のあり方をもって、人類社会の根底的な構成と見るという視座を立することを目指した。総括班および8班からなる個別計画研究は、種々の研究会、ワークショップ、シンポジウムを開催し、その成果を論文集、ニュースレター等で公表した。計画研究によって探究された資源は、文化、知識、小生産物、貨幣、自然物、生態系、生態空間、および人間身体である。主として、アジア、アフリカおよびオセアニア地域の周辺諸社会を主たる研究対象として、実証的な面で人類学の蓄積を活用した。また理論面においては、現代世界において周辺とされてきた諸社会における「資源」のあり方を根本的に討究することによって、文化と生態を架橋する人類学に新たな可能性を拓きえた。これをとおして人間の生活の基礎要件と生活に内在する価値の意を探り、そこからの逆照射として西洋近代以降優位に立つ機械技術的資源観の意義を再検討した。 今日における地球的課題ともいうべき資源問題はであるが、本領域の構築によって、この問題のはらむ人間的次元の基礎付けを行うことを成功裏に探究しえた。本領域全体としての成果は『資源人学』(全9巻)として図書の形態で2007年中に公刊されるほか、2007年より4年間、同名の放送大学における講義群によって、広く学生・一般社会に向けて公表される。
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