研究課題/領域番号 |
14102006
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00142919)
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研究分担者 |
佐藤 宇史 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10361065)
相馬 清吾 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
松井 浩明 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
109,330千円 (直接経費: 84,100千円、間接経費: 25,230千円)
2005年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2004年度: 23,660千円 (直接経費: 18,200千円、間接経費: 5,460千円)
2003年度: 26,780千円 (直接経費: 20,600千円、間接経費: 6,180千円)
2002年度: 49,400千円 (直接経費: 38,000千円、間接経費: 11,400千円)
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キーワード | 高温超伝導体 / 光電子分光 / 準粒子 / 超伝導ギャップ / 反強磁性的相互作用 / 角度分解光電子分光 / フェルミ面 / 高温超電導体 |
研究概要 |
高温超伝導体における準粒子の起源を明らかにする目的で、超高分解能光電子分光装置の開発を行った。建設した装置は、(1)電子エネルギー分析器、(2)光源放電管、(3)測定分析槽、(4)試料準備槽から構成される。電子エネルギー分析器については、静電半球型分析器および電子レンズの電位の安定化とその精密調整、さらに最後段の2次元電子検出器及びCCDカメラの相対位置と検出器の感度補正を徹底的に行った。光源放電管部については、分解能低下の原因となる測定真空槽への不純物ガスおよびイオンの流入を防ぐ目的で、2段の差動排気システムと極端紫外線フィルター機構を構築した。測定分析槽においては、試料を低温に保ったまま回転できる角度可変型試料マニピュレーターを製作した。さらに、試料の温度低下と槽内の真空度向上を図るため、循環型ヘリウムクライオスタットを用いた4段の熱シールドを試料基板周りに作成した。試料準備槽においては、迅速な試料交換を図るために、大気圧からの試料搬入移送機構を製作した。これらの改造整備の結果、装置はエネルギー分解能1.3meV、運動量分解能0.005Å^<-1>、試料温度3.7K、測定時真空度2×10^<-11>Torrを達成した。本装置を用いて、高温超伝導体の電子状態について、以下に示す内容について研究を行った。 (1)Bi_2Sr_2Ca_<n-1>Cu_nO_<2n+4>(n=1-3)におけるフェルミ面、超伝導・擬ギャップの観測 (2)3枚型Bi系高温超伝導体におけるBogoliubov準粒子の直接観測 (3)ホール型高温超伝導体におけるバンド分散のkink構造の起源の同定 (4)ボロン系超伝導体MgB_2における2バンド超伝導ギャップの直接検証 (5)Bi系高温超伝導体のエネルギーバンド分散における磁気的同位体効果の発見 (6)電子型高温超伝導体における非単調d_<x^2-y^2>波超伝導ギャップの直接観測
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