研究課題/領域番号 |
14102020
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中嶋 一雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80311554)
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研究分担者 |
宇佐美 徳隆 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20262107)
宇治原 徹 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60312641)
宍戸 統悦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50125580)
宇田 聡 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90361170)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
121,680千円 (直接経費: 93,600千円、間接経費: 28,080千円)
2006年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2005年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2004年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2003年度: 34,580千円 (直接経費: 26,600千円、間接経費: 7,980千円)
2002年度: 59,020千円 (直接経費: 45,400千円、間接経費: 13,620千円)
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キーワード | シリコンゲルマニウム / バルク結晶 / 溶質元素補給成長法 / フローティングゾーン成長 / 歪みシリコン / 共鳴トンネル / InGaAsN / 逆格子空間マッピング / 分子線エピタキシー / フローティングゾーン成長法 / 優先成長方位 / 歪み / ヘテロ構造 |
研究概要 |
本研究では、高い組成均一性と結晶性を有するSiGeバルク結晶を実現し、歪みを制御した機能性ヘテロ構造を創製するための基板として利用し、高性能デバイスを実現できる基本物性を得ることを目的とした。 バルク結晶成長に関して、組成均一化のための界面温度制御技術と、多結晶化抑制のための優先成長面選定技術を融合することにより、組成が均一な単結晶を成長する技術を開発した。また、組成が均一な原料への、フローティングゾーン成長の適用により、非発光再結合中心の少ない良質なSiGeバルク結晶を成長できることを示した。本手法は、全率固溶型状態図を有する多元系結晶における普遍的な物理に基づいており、InGaAsバルク単結晶の成長に適用し、他の材料系への拡張性を実証した。 独自のSiGeバルク基板を用いて、歪みを制御したヘテロ構造の成長を行い、構造完全性の優れた良質なヘテロ構造が創製可能であることを示した。更に、高いキャリア移動度の発現、室温でも動作し高いピークバレー比を有する共鳴トンネルダイオードの作製、明瞭な歪みSi/歪みGe量子井戸からの発光など、歪み量を精密に制御してバンド構造を人工的に操作することで、新たな機能性デバイスの基盤となるような優れた基本物性が得られることを実証した。 InGaAs結晶基板を利用した薄膜結晶の成長へと展開し、基板の格子定数に応じて格子整合するようにInGaAsNエピタキシャル薄膜結晶の組成が変化する「構造引き込み効果」を、この材料系で初めて見出すなど結晶学的な知見を得るとともに、1.3-1.55μm帯での発光を示す高品質なInGaAsN結晶を実現した。 以上により、バルク結晶成長と薄膜エピタキシャル成長を総合的に研究することにより、格子定数を精密制御できる低欠陥基板を自在に得て、歪み量を精密制御したエピタキシャル成長を行い、機能性ヘテロ構造を創製するという新たな材料科学研究の方法論を確立した。
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