研究課題/領域番号 |
14103007
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 嘉則 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60029519)
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研究分担者 |
上條 真 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (00359548)
中村 達 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00333899)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
36,920千円 (直接経費: 28,400千円、間接経費: 8,520千円)
2002年度: 36,920千円 (直接経費: 28,400千円、間接経費: 8,520千円)
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キーワード | ルイス酸 / アセチレン結合 / σ-π型キレーション / π-電子 / π-配位 / 遷移金属錯体触媒 / メチレンシクロプロパン / C-H結合活性化 |
研究概要 |
分子内にアルキンを有するカルボニル化合物に対するヒドロシリル化反応について検討を行った。その結果、B(C_6F_5)_3を触媒として用いると、極めて高い1,3-不斉誘導が発現することを見出した。これは、ルイス酸がアルキンとカルボニル酸素との間でσ-π型キレートを形成した結果であると考えられる。また、酢酸パラジウム触媒存在下、求核体としてアルコールを用いた場合には、環化反応が進行し、環状アルケニルエーテルが高収率で得られた。この反応において、酢酸パラジウムは遷移金属触媒としてだけではなく、同時にルイス酸触媒としても働くことを見い出した。 パラジウム触媒存在下でメテレンシクロプロパン化合物はマスクされたアルキル化剤として働くことを利用して、フラン、ピロール、チオフェンなどの種々の複素芳香環化合物の触媒的アルキル化反応を開発した。この研究において、5員環複素芳香環のα位のC-H結合が選択的に活性化されることが見出された。また、メチレンシクロプロパン化合物を利用したケトン化合物のαアルキル化反応を開発した。 パラジウム-酢酸触媒を用いるアミンとアルキンとの分子内反応について検討し、ピペリジン、ピロリジン誘導体を高収率で得ることに成功した。また、不斉配位子を有する触媒を用いることにより、80%の光学純度で生成物を得ることに成功した。さらにアルコールの分子内反応を行うことにより、環状エーテルの触媒的合成に成功した。
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