研究課題/領域番号 |
14104004
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
道家 紀志 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80023472)
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研究分担者 |
川北 一人 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (90186065)
吉岡 博文 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30240245)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
101,660千円 (直接経費: 78,200千円、間接経費: 23,460千円)
2005年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2004年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2003年度: 24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
2002年度: 54,730千円 (直接経費: 42,100千円、間接経費: 12,630千円)
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キーワード | オキシダティブバースト / 感染防御応答ネットワーク / O_2^-生成NADPH酸化酵素 / MAPキナーゼカスケード / 耐病性ジャガイモの作出 / PVS3プロモーター / NO生成硝酸還元酵素 / 全身的シグナル伝達 / rboh / CDPK / PVS3 / ZAT12 / 耐病性ジャガイモ / 常時活性型MAPKK / PVS3プロモーター結合MEK1^<DD> / 形質転換ジャガイモ / 植物の生体防御 / NADPH酸化酵素 / MAPキナーゼ / 疫病耐性ジャガイモ / VIGS / 全身シグナル発信因子 / H^+ATPase依存Ca^<2+>インフラクス |
研究概要 |
ジャガイモ疫病菌の感染に対するオキシダティブバースト(OXB)と防御応答ネットワークに関して次のことを解明した。1)感染防御応答の過程で即応答型の第1相のOXBと誘導応答型の第2相のOXBが発生し、それぞれが活性酸素生成NADPH酸化酵素のRbohAおよびRbohBに依存し、防御応答の発現誘導に決定的な役割を果たす。2)前者はCa^<2+>流入およびCDPKにより活性化し、後者はMAPKカスケードの制御下で発現し、生成したRbohBは第1相のOXBの発生と連動して活性化するリン酸化酵素により活性化される。3)MAPKKのMEKをアミノ酸置換により常時活性型にしたMEK^<DD>を一過的に発現すると、MAPKのSIPKおよびWIPKの活性化、RbohBの発現・誘導、OXBの発生およびHR型の防御応答が誘導される。4)活性化したMPK1は宿主のタンパク質(PPS1〜8)をリン酸化し、その中のPPS3がRbohBおよびファイトアレキシン代謝系酵素の遺伝子(HMGRやPVS)の発現を誘導する。5)親和性レースの感染でもMAPKカスケードの活性化、RbohB、HMGRやPVSなどが発現し、PVS3プロモーター結合GUS遺伝子の形質転換ジャガイモは感染特異的にGUSを誘導する。6)第1相のOXBと共にNOが生成され防御応答に重要な役割を果たす。7)NO生成は誘導発現する硝酸還元酵素(NR)と他の未知NO生成系に依存する。8)局部的OXBは組織内部にCa^<2+>流入を伴う連鎖的細胞興奮を誘導し、これが伝達した組織表面で再びOXBが発生し、全身的獲得抵抗性(SAR)誘導の引き金となる。9)PVS3プロモーター結合MEK^<DD>で形質転換したジャガイモは、親和性疫病菌レースや夏疫病菌の感染に対してOXBを伴うHR型の防御応答を示し耐病性化する。
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