研究課題/領域番号 |
14104007
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
熊井 英水 近畿大学, 水産研究所, 教授 (60088656)
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研究分担者 |
村田 修 近畿大学, 水産研究所, 教授 (70088657)
宮下 盛 近畿大学, 水産研究所, 教授 (80088658)
滝井 健二 近畿大学, 水産研究所, 教授 (60197225)
太田 博巳 近畿大学, 農学部, 教授 (10351579)
田中 克 京都大学, フィールド研, 教授 (20155170)
神原 淳 三重大学, 生物資源学部, 教授 (90183334)
細川 秀毅 高知大学, 農学部, 教授 (40036744)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
115,050千円 (直接経費: 88,500千円、間接経費: 26,550千円)
2006年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2005年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2004年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2003年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2002年度: 52,260千円 (直接経費: 40,200千円、間接経費: 12,060千円)
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キーワード | クロマグロ / 資源・増殖 / 成熟・産卵 / 初期飼育 / 種苗生産 / 栄養素代謝 / 飼料開発 / 完全養殖 / 初期発育 |
研究概要 |
クロマグロの資源増強に不可欠な種苗の量産には、1)成熟・産卵促進制御技術の開発、2)初期発育期間における多量減耗の防止、そして、3)仔稚魚の栄養要求を満たす配合飼料の開発が是非にも必要である。そこで本研究では、クロマグロの成熟・産卵に係る外部環境(水温、照度など)、初期発育期間(仔稚魚期)における外部形態と内分泌の変化、さらにマグロ類に特徴的な突発的遊泳の原因と発生機序、発育に伴う栄養素代謝の変化と実用配合飼料の開発などに的を絞り、成熟・産卵促進、初期発育・種苗生産および栄養素代謝・飼料開発の3つのセクションに分けて研究を進め、最終的にクロマグロの種苗量産につながる養成技術の確立を目指した。 その結果、成熟・産卵促進セクションでは、クロマグロの成熟は長日化と水温上昇で促進され、産卵には安定した水温環境が必要であり、産卵盛期の昼時間・水温は約14時間・27℃であることを明らかにするとともに、成熟精子の保存方法と雌性ホルモンのアロマターゼが卵巣発達に係わることを示した。また、初期発育・種苗生産セクションでは、核酸(DNAおよびRNA)含量、甲状腺ホルモンレベル、消化酵素活性などの発育に伴う生化学・内分泌系変化から、本種の成長や変態過程を特徴付けるとともに、種苗生産に適した塩分・水温域と光環境などの物理条件を提示できた。さらに、栄養素代謝・飼料1開発セクションでは、本種に対する摂餌刺激物質をバイオアッセイおよび電気生理学的手法から明らかにするとともに、タンパク質、脂質およびビタミンC要求量を決定して、生餌に匹敵する成長が得られる稚魚用配合飼料を開発した。 そして、これらの研究結果を基礎に、平成14年には世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功し、平成16年には完全養殖マグロを市場へ出荷した。さらに、最終年の平成18年には10000尾を超える稚魚を生産して海面生簀への沖出しに成功した。
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