研究課題/領域番号 |
14201026
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中村 満紀男 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80000280)
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研究分担者 |
二文字 理明 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00030461)
窪田 眞二 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80170033)
鳥山 由子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00302365)
岡 典子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20315021)
米田 宏樹 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50292462)
河合 康 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90224724)
石田 祥代 東京盛徳大学, 人文学部, 講師 (30337852)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
31,200千円 (直接経費: 24,000千円、間接経費: 7,200千円)
2005年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2004年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2003年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2002年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | インクルーシブ教育 / インクルージョン / 排除 / 民主制 / 社会への完全参加 / 障害 / 特別な教育的ニーズ / 拡大コア・カリキュラム / 差別 / フル・インクルージョン / 低発生障害 / 協同学習 / 社会参加 / パーソナル・アシスタンス / 特別なニーズ教育 / インテグレーション / M.C.ウィル / 特殊教育批判 / 通常教育主導 / 教育改革 / イクスクルージョン / アメリカ合衆国 / 英国 / スウェーデン / 学校改革 |
研究概要 |
本研究では、インクルーシブ教育の社会的背景と理論的基盤について、アメリカ合衆国・英国・北欧について検討した。インクルーシブ教育(インクルージョン)は、先進風・途上国を間わず、国際機関や各国の中央政府が支持している現代における世界的な教育改革運動であるが、その真の意味は必ずしも正確に把握されていない。同時に、インクルーシブ教育運動が世界的に拡大してきた背景とそれを支えている理論についても、共通的基盤と多元的部分に整理して解明されていない。この複雑さが整理されないまま、インクルーシブ教育が差異ではなく、障害のみに焦点化して捉えられる場合、日本における特別支援教育に例示されるようにインクルーシブ教育のモザイク的理解に陥ることになる。 こうして、インクルーシブ教育とは、社会的・経済的・教育的格差、文化的・宗教的差異、エスニシティの相違によって生じる社会からの排除を解消し、社会への完全な参加を促進し、民主制社会を充実・実現するために、通学者が生活する近隣コミュニティに立地する通常の学校において共通の教育課程に基づき、すべての青少年を同年齢集団において教育することである。またインクルーシブ教育は、これらの目的を達成するための方法開発も併せて追求している点にも特徴がある。 このように、教育改革運動としてのインクルーシブ教育は、差異やそれに基づく排除を解消するための、政治・経済・宗教・文化等、広範囲に及ぶ社会改革運動であり、画期的な理念を提起していて成果もみられるが、既成の枠組みを打破するまでに至っていない。同時に、理念の普遍化が実現方法の画一化に陥っていて、理念とは裏腹の排除を生んでいる例など、今後の課題も多い。
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