研究課題/領域番号 |
14202009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 研一 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (90009853)
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研究分担者 |
本田 宏 北海学園大学, 法学部, 助教授 (60316239)
清水 敏行 札幌学院大学, 法学部, 教授 (80196526)
佐々木 隆生 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (70091692)
遠藤 乾 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (00281775)
松浦 正孝 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20222292)
川島 真 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 助教授 (90301861)
宮脇 淳 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (50281770)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
40,820千円 (直接経費: 31,400千円、間接経費: 9,420千円)
2005年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2004年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2003年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2002年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 地球市民社会 / 市民社会 / NGO / 紛争解決 / ガバナンス / アーカイブ / グローバリゼーション / 世界市場 |
研究概要 |
本研究は、地球市民社会に関する共同研究である。研究の実施過程で、ロンドン大、ケンブリッジ大、ダッカ大、韓国高麗大など各国研究者と研究打合せを実施し、地球市民社会に関する理論枠組をテーマとした研究会を行った。また、地球市民社会研究の基本資料として、市民社会、地球市民社会の二次文献を体系的に収集した。 近代史を顧みると、政治的意志を持ち、それを表現する市民/個人、およびそのネットワークと運動体は、国家や地域、そしてそれらの境界を超えた国際的な舞台においても、政治的変革と規範形成の役割を果たしてきた。さらに民主主義が普遍化した今日、市民/個人は、国家や自治体においてのみならず、世界においても、決定的な重要性をもつものである。なぜなら、およそ人間行動に必要とされる統一的な決定や価値配分を正統化しうる主体は、市民あるいは個人の集合としての民衆以外にはないからである。 ただし、一九七〇年代頃までは、世界政治は国家政府機構を主体とし、世界経済は営利企業が支配してきた。しかるにこうした趨勢は、二〇世紀末の世界において転換を示し、非国家組織(NGO)および市民運動・社会運動が、政府組織、営利企業に対比し、「第三の力」(アン・フロリーニ)と呼ばれている。さらには、世界政治において、国家アクターからNGOへの「パワーシフトが生じている」(ジェシカ・マシューズ)という大胆な議論まで、現れるにいたった。もはや地球市民社会が無視し得ないことは明瞭である。 二一世紀初頭の世界において、市民とその地球的ネットワークが、現実政治のなかでどれほど政治的役割を果たしているのか。また、どれほどの政治的役割を担うことが可能であるのか。さらにどこまで、どのような役割を演じるのが適切なのであろうか。これらの問いに答えることが、本研究の課題となった。 また本研究では、韓国、台湾、バングラデシュ、日本など、アジアにおける市民とNGOの考察が、重要な一本の柱となっている。市民という概念が生まれ、また地球市民社会が最初に興隆した西欧と対比して、アジアの政治経済風土においては、市民や個人、そしてNGOの果たす役割は、どこまで類似し、どのように異なっているのであろうか。このような課題に取り組んだ成果の一部である論文と収集資料のリストを報告書にまとめた。
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