研究課題/領域番号 |
14204021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
濱垣 秀樹 (浜垣 秀樹) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90114610)
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研究分担者 |
小沢 恭一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20323496)
三明 康郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (10157422)
杉立 徹 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80144806)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
55,380千円 (直接経費: 42,600千円、間接経費: 12,780千円)
2005年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2004年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2003年度: 18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2002年度: 18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
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キーワード | クォーク・グルーオン・プラ / QCD / 高エネルギー重イオン衝突 / RHIC / LHC / 閉じ込めからの開放 / 初期宇宙 / PHENIX実験 / クォーク・グルーオン・プラズマ / カイラル対象性 / ハドロン多体系 / QCD物質 / カイラル対称性 / 閉じ込めの開放 |
研究概要 |
平成14年から17年にかけて、RHICにおけるPHENIX実験を遂行し、ジェットクエンチングとクォーコニウムをプローブとした実験研究を展開した。 重陽子+金衝突実験における原子核修正因子R_<AA>の測定と、金+金衝突における単光子の原子核修正因子R_<AA>の決定から、高運動量領域において収量が抑制される主な原因が、パートンのエネルギー損失(ジェットクエンチング)にあることを実証した。また、衝突エネルギー、衝突原子核種、衝突中心度の関数として、各種ハドロンの収量を測定し、系統性を確立しつつある。単電子についての原子核修正因子R_<AA>の測定から、チャームクォークについても大きなエネルギー損失があることが確認された。この結果は従来のエネルギー損失機構の再検討を迫るものである。 クォーコニウムについては、まず、陽子+陽子衝突におけるJ/ψの生成断面積を測定し、生成機構を明らかにするとともに、原子核衝突のレファレンスデータを得た。重陽子+金衝突におけるJ/ψ収量を測定し、始状態効果を取り入れた理論計算との比較から、終状態効果、即ち通常原子核中での非弾性散乱断面積についての知見を得た。さらに、金+金、銅+銅衝突におけるJ/ψ収量を測定した。種々の理論計算との比較をおこないつつあるが、現在のところ、QGPでの終了抑制とハドロン化過程での再結合を考慮したモデル計算が最も良く実験結果を再現する。 並行して、RHICにおける研究成果を基に、LHCでの重要課題を整理した。LHCのALICE実験におけるクォーコニウムと高運動量粒子測定に的を絞った。クォーコニウム、高運動量粒子の粒子識別とトリガーに必要な検出器TRD(トランジション・ラディエーション・ディテクター)の開発と性能評価をおこなった。最終的に、実機大のプロトタイプについて性能評価をおこない、所期の性能を持つことを実証できた。
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