研究課題/領域番号 |
14204028
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2004) 高エネルギー加速器研究機構 (2002-2003) |
研究代表者 |
吉村 浩司 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50272464)
|
研究分担者 |
小林 隆 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (70291317)
五十嵐 洋一 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50311121)
西川 公一郎 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (32929037)
岩下 芳久 京都大学, 化学研究所, 助教授 (00144387)
西川 公一郎 京都大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60198439)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
55,510千円 (直接経費: 42,700千円、間接経費: 12,810千円)
2004年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2003年度: 22,620千円 (直接経費: 17,400千円、間接経費: 5,220千円)
2002年度: 23,920千円 (直接経費: 18,400千円、間接経費: 5,520千円)
|
キーワード | 大強度ミューオン源 / 電流収束型標的 / 水源標的 / 低エミッタンスビーム / 大強度陽子加速器 / ニュートリノファクトリ / レプトンフレーバーの破れ / 標的材料 / 電流収支型標的 / 水銀標的 / ミューオンビーム冷却 / ニュートリノ・ファクトリ |
研究概要 |
本研究では、パイオン生成標的にパルス電流を流すことにより、生成した二次粒子を標的内部に収束し、エミッタンスの小さいビームを得るという「電流収束型標的」の実現を目指して以下のような技術開発を行った。 1,PRISM実験での要求を満たすパラメータを設定し、水銀を標的材料に用いた場合の基本設計を行った。原理実証を行うために必要な仕様を決定し、水銀循環装置、大電流パルス電源、大容量パルストランス等の装置を開発した。 2.大強度の陽子ビーム標的をデザインする際には、ビームによる標的への入熱量が重要なパラメータとなる。新たに開発したCryogenicカロリーメータを用いて,実際に標的にビームを当てた状況で入熱量を直接測定して、計算コードの有効性・精度を確かめた。 3.大強度ビーム、大パルス電流に耐えうる材料の選定は、標的開発におけるもっとも重要な課題の一つである。標的および標的容器の材料として有望な性質を持つ候補について、材料物性の測定と陽子ビームを照射することによる変化を測定した。 4.収束作用を確認するための手段として、二次粒子の位置・運動量をシンチレーティングファイバー測定器と超伝導磁石によって測定し、様々な運動量の粒子が混在するビームのエミッタンスを測定する方法を確立した。 以上のように、「電流収束型標的」の実現のために必要な技術的課題に取り組んだ。それぞれにおいて、シミュレーション/計算に頼るのではなく、可能なかぎり実験を行って直接検証を行った。これにより、「電流収束型標的」のみならず、一般的な標的技術、ビーム技術に対しても、知見を得ることができた。残念ながら、当初の目的であったビーム実験による収束作用の確認については、時間的な制約および加速器のシャットダウンもあり、3年間のスコープからは実現することができなかったが、ここで得られた成果をもとに早期実現を目指したい。
|