配分額 *注記 |
52,260千円 (直接経費: 40,200千円、間接経費: 12,060千円)
2004年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2003年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2002年度: 29,250千円 (直接経費: 22,500千円、間接経費: 6,750千円)
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研究概要 |
本研究の主な研究実績は以下の通りである。 1.水-岩石反応実験として,模擬海水-火山岩(玄武岩,デイサイト)間の反応実験を熱水条件下で行った.これらの実験により,岩石の熱水変質の程度,水溶液の化学組成(塩濃度等)により,最終的な水溶液の組成(カルシウム,バリウム,ストロンチウム等)が異なることが明らかとなった.この結果より,黒鉱鉱床中の重晶石,石膏,硬石膏の成因を明らかにすることができた. 2.熱水鉱床地域(黒鉱鉱床、エピサーマル金鉱床)の熱水変質岩の化学分析(主要成分、微量成分、重金属元素、希土類元素)を多数行い、熱水変質作用による元素の地球化学的挙動を明らかにした。従来は移動が小さいと考えられている希土類元素の挙動を明らかにし、この希土類元素濃度と他の地球化学探査指標(酸素同位体組成、カリウム濃度など)との対応関係を見いだした。その結果、酸素同位体組成、カリウム濃度以外に希土類元素の地球化学探査指標の有効性を明らかにした。 3.熱水性鉱床(黒鉱鉱床)における鉱物(石英、重晶石、硬石膏)の分布を明らかにした。この分布が化学平衡では説明出来ないことを示した。そして、沈殿カイネティックス-流動モデルに基づいたコンピュータシミュレーションを行い、これらの鉱物の鉱床内の分布の解釈を行った。 4.風化岩の化学分析(主要成分、微量成分、重金属元素、希土類元素)を多数行った。その結果、各元素の風化作用による移動のメカニズムを明らかにした。特に、重金属元素と希土類元素の挙動を支配する要因として、吸着、イオン交換が重要であることを見いだした。
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