研究課題/領域番号 |
14205002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大野 裕三 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (00282012)
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研究分担者 |
大野 英男 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00152215)
松倉 文礼 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50261574)
大谷 啓太 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (40333893)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2004年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2003年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2002年度: 18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
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キーワード | スピンコヒーレンス / 磁性半導体 / キャリアスピン / 核スピン / キャリア誘起強磁性 / スピン注入 / 核スピン共鳴 / 強磁性体 |
研究概要 |
本研究では,(1)磁性/非磁性半導体量子構造の設計と形成を行い,(2)磁性/非磁性半導体量子構造におけるキャリア,核,励起子,磁性イオンなどのスピンを電気的または光学的に制御し、それらの相互作用の制御及びその結果もたらされる光・電子・磁気スピン物性を調べ、スピンを情報担体とする"スピントロニクス"デバイスの基盤技術を確立することを目的とする。当該研究期間に得られた成果は以下の通りである。 ・強磁性半導体(Ga, Mn)Asとn^+-GaAsトンネル接合からなるスピン注入素子について、注入される電流のスピン偏極率がn^+-GaAs層の厚さ・ドーピング濃度に強く依存することを系統的な実験により明らかにしその最適条件を示した。 ・スピン軌道相互作用を抑制しスピン緩和時間を長くできるGaAs(110)基板上に形成したn-GaAs/AlGaAs(110)単一量子井戸構造において、g因子の異方性に起因する核スピン分極の双安定性とヒステリシスを時間分解ファラデー回転法により観測した。g因子の異方性と超微細相互作用による自己無撞着を考慮してラーモア周波数の磁場依存性を計算したところ、実験結果とよく一致する結果を得た。また、実験結果より核スピン分極率は最大で30%であることを示した。 ・ゲート電極を有するn-GaAs/AlGaAs(110)単一量子井戸構造において、ゲート電圧を印加して電子密度を制御することにより、超微細相互作用と動的核スピン分極を大きく変調できることを示した。また、その原因として電子密度の変化によって金属一絶縁体遷移が生じ、電子の波動関数の局在・非局在の変化により超微細相互作用の大きさが変調されているモデルを示した。
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