研究課題/領域番号 |
14205004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
米津 宏雄 豊橋技科大, 工学部, 教授 (90191668)
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研究分担者 |
古川 雄三 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20324486)
若原 昭浩 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (00230912)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
32,370千円 (直接経費: 24,900千円、間接経費: 7,470千円)
2003年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2002年度: 17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
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キーワード | III-V-N混晶 / シリコン / 格子整合 / ヘテロエピキタシー / 無転位 / GaPN / 深い順位 / 光電子集積回路 |
研究概要 |
シリコン(Si)に格子整合するGaAsPNを中心にして、窒素(N)原子に起因する結晶欠陥と電気伝導を調べ、高速熱処理(RTA)による改善効果を検討した。発光効率は、RTA温度が700〜1000Cの範囲において、温度が高いほど増加した。また、バンド端以下の低エネルギー側の発光成分はRTAによって減少した。DLTS法で検出される深い順位の種類は、N組成の増加と共に増えたが、RTAによって減少することがわかった。ラマン分光では特定の振動モードがN原子の導入によって顕著に現れたが、RTAによる顕著な変化は見られなかった。これらの結果から、N原子に起因する欠陥は、N組成の増加と共に準安定な複合体を多く作るが、RTAによって解離して特定の安定な欠陥に集約する傾向があることがわかった。このことは、低エネルギー側の発光強度がRTAによって減少することとも符合する。また、N組成の空間的不均一もRTAによって減少することがわかった。電気伝導度は、N原子の導入によって減少し、電子濃度の減少と、移動度の減少が見られた。RTAによって、電子移動度が向上し、N原子に起因する欠陥が電子散乱に寄与していることがわかった。 Si-化合物半導体を一体化する光電子集積回路では、バンドギャップを広範囲に制御できれば優れたデバイス特性が得られ、設計の自由度が増す。このため、Siに格子整合する条件で、GaAsPNとInGaPNについて、N組成の増加を図った。いずれの混晶においてもN組成を7%まで増加させるこができた。とくに、InGaPNにおいては、原子状水素照射下で低温成長することにより、X線回折のロッキングカーブの半値幅が100arcsec以下の小さな値が得られ、高品質化手法の一つが見いだされた。
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