研究課題/領域番号 |
14205005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
石橋 幸治 独立行政法人理化学研究所, 石橋極微デバイス工学研究室, 主任研究員 (30211048)
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研究分担者 |
塩川 高雄 独立行政法人理化学研究所, 石橋極微デバイス工学研究室, 先任研究員 (00183393)
松本 和彦 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー部門, 総括研究員 (80344232)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
55,510千円 (直接経費: 42,700千円、間接経費: 12,810千円)
2004年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2003年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2002年度: 43,420千円 (直接経費: 33,400千円、間接経費: 10,020千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 量子ドット / 単電子トランジスタ / 単電子インバータ / 局所イオンビーム照射 / 過電流ヒーティング / 位置制御技術 / トンネル障壁 / 単層カーボンナノチューブ / 多層カーボンナノチューブ / バンドル / クーロン振動 / 離散化量子準位 / 過電流 / ナノデバイス / 量子ナノデバイス |
研究概要 |
本研究では1本のカーボンナノチューブをナノデバイス化するための基本技術の開発を行い、簡単な集積化ナノデバイスの作製を行った。まず、1本のカーボンナノチューブに電流を流すことができるように、電極をとる技術を確立した。これにより、単層カーボンナノチューブでは電極をナノチューブ上に蒸着することにより、電極間が量子ドットとして働く。このことから、蒸着した金属直下のナノチューブは電気的に絶縁化されており、トンネル障壁は金属電極の端とカーボンナノチューブが接するところに形成されると思われる。トンネル障壁の高さを電気伝導の温度依存性から見積もり、数ミリeVであることが明らかとなった。したがって、本デバイスプロセスで作製した単電子トランジスタは1電子帯電エネルギーは室温よりも大きくなり得るものの、動作温度はトンネル障壁の高さで制限されることがわかった。実験でも、クーロンプロッケード効果が確認できるのは10〜20Kであり、トンネル障壁の高さと矛盾しない。本デバイスプロセス開発において、人工的なトンネル障壁形成技術の開発、バンドル形成問題の克服と位置制御技術の開発が必要であることがわかった。トンネル障壁に関しては多層カーボンナノチューブに局所的にイオンビームを照射する方法を開発し、それを利用して最も簡単な集積単電子デバイスである単電子インバータの作製を行った。単層カーボンナノチューブでも蒸着によるトンネル障壁形成方を用いて単電子インバータを作製した。バンドルの問題では、過電流ヒーティング法を開発し、選択的に単一量子ドットからのピークを抜き出すことを行った。位置制御技術では、触媒をパターン化し、電界を印可した状態で気相成長を行う技術を開発した。これらの成果により、半導体プロセスをカーボンナノチューブに適用することのより基本的なナノデバイスプロセスを行うことができることを明らか伸した。
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