配分額 *注記 |
55,380千円 (直接経費: 42,600千円、間接経費: 12,780千円)
2004年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2003年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2002年度: 34,060千円 (直接経費: 26,200千円、間接経費: 7,860千円)
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研究概要 |
非線形光学効果である光ミキシングを用いて,有機DAST結晶とGaP結晶における光波とテラヘルツ波(THz)の周波数変換に関する理論および実験的研究を行なった。KTP結晶を用いた光パラメトリック発振器(OPO)による2波長光源とDAST結晶を組み合わせることにより、2〜30THz域の広帯域波長可変THz波発生を確認した。OPOの波長域は,位相整合条件から1340〜1550nmであり,パルス幅12nsのQスイッチNd : YAGレーザの第二高調波を励起光源に用いた。最大THz波エネルギーとして,1mm厚のDAST結晶から11.3THzにおいて550nJ(ピークパワー:46W)が得られ,室温動作の焦電検出器で十分検出可能なレベルの高出力化を実現した。また,2mm厚のDAST結晶および15mm厚のGaP結晶と990nm域の2波長OPOを組み合わせて0.3-3THzのサブTHz波発生も確認した。これらの実験結果を合わせると0.3〜30THz域の波長可変で超広帯域THz波発生に成功し,THz波イメージングに有効であることを実証した。 和周波発生(SFG)によるTHz波・光波の周波数変換は,THz波イメージを画像処理しやすい光波イメージへの変換に有利であり,DAST, GaP, ZnTeおよびGaAs等の非線形光学結晶のSFG位相整合特性を解明した。SFG実験としては,高出力化したTHz波光源により発生させた11.3THzのTHz波と1478nmの光波を2mm厚の高品質DAST結晶中で光ミキシングした結果,THz波強度に比例した波長1400nmのSFG光波の発生を確認した。本研究における波長可変THz波光源とSFGによるTHz波検出方式の組み合わせは,THz波リアルタイムイメージングやTHz波分光応用に有望であることを実証した。
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