研究課題/領域番号 |
14205030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
辻本 良信 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50112024)
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研究分担者 |
堀口 祐憲 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (60314837)
吉田 義樹 宇宙航空研究開発機構, 総合技術本部, 研究員 (80240836)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2003年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2002年度: 40,300千円 (直接経費: 31,000千円、間接経費: 9,300千円)
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キーワード | キャビテーション / 不安定 / 旋回キャビテーション / 制御 / 逆流 / インデューサ / 翼端漏れ渦 / LES / キャビテーションサージ / 逆流渦 |
研究概要 |
本研究ではキャビテーション不安定現象の防止の観点から、安定解析、実験、および数値計算を用いて設計指針の提案、新しい防止法の開発、並びに防止機構の解明を行った。 まず、設計指針の提案として、キャビティの発達が幾何学的な迎え角でなく、無衝突流入角から測った流れ角に依存する事を理論解析により示した。また、新しい防止法の開発に先立って、ケーシング形状の効果について調べた。その結果、一般的にはティップクリアランスが大きいほど、入口部の拡大量が大きいほど防止効果が大きいことが明らかになった。また、入口逆流が大きいほど不安定現象の発生範囲が狭くなることがわかった。さらに、入口逆流による迎え角の減少が不安定現象防止の一つの要因になりうる事が判明した。 次に、新しい防止法として、(1)翼端部に丸みを付ける方法、(2)インデューサ入口の周方向圧力分布を均一化する方法、(3)インデューサ入口部周方向にジェットを吹き込む方法を検討した。その結果、いずれの場合も条件によっては旋回キャビテーションの発生範囲が減少することがわかった。また、これには入口逆流が深く関与していることが示唆された。そこで、k-εモデルを用いた数値解析により入口逆流の詳細を調べたところ、旋回逆流の原因となる角運動量は翼先端前縁付近圧力面からの半径方向流れで供給されることが明らかになった。ところで、k-εモデルを用いた解析では逆流の長さはほぼ正しく評価されるものの、旋回逆流と主流の間に生じる逆流渦は一旦発生した後減衰してしまう。そこでこれと並行して、逆流渦の予測が可能なLESコードを使って、流量変動に対する入口逆流渦の応答を調べた。その結果、流量変動に対して逆流渦は一次遅れ要素として応答し、逆流は周波数の低い変動を不安定にする効果をもつが、周波数の高い変動に対してはこれを安定化する効果を持つことがわかった。
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