配分額 *注記 |
54,080千円 (直接経費: 41,600千円、間接経費: 12,480千円)
2004年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2003年度: 19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
2002年度: 26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
|
研究概要 |
本研究は,本研究グループが開発したプラズマ中に発生するシリコン微粒子(クラスタ)の成長制御法とクラスタ観測技術をもとに,光劣化のない超高効率a-Si:H太陽電池を実現するクラスタ抑制プラズマCVD法の確立を目的としている.以下の成果が得られ. 1.クラスタの取込みのないアモルファスシリコン(クラスタフリーa-Si:H)薄膜の堆積を実現するため,クラスタ取込みを従来比で1/100程度以下に抑制するクラスタ除去フィルタを開発した. 2.クラスタ除去フィルタとクラスタ抑制プラズマCVD装置を組み合わせることにより,製膜速度が0.0057nm/sながら,光誘起欠陥生成が見られない膜の作製に成功した. 3.クラスタフリーa-Si:H膜の高速作製を実現するため,マルチホロー型電極を開発した.この電極では,プラズマ生成領域である直径5mmのホロー内を流れる高速ガス流によりクラスタを下流へと輸送して,上流側に設置した基板上の堆積膜へのクラスタの取り込みを抑えることが可能である. 4.マルチホロー電極を用いて,製膜し,Ni/a-Si:H/n^+c-Siショットキセルを用いて発電効率の光劣化率を調べた結果,製膜速度0.2nm/sで光劣化率が4%程度と極めて低い膜を作製することに成功した. 以上の結果は,膜に取り込まれるクラスタを抑制すると,光劣化が抑えられ高効率太陽電池を実現できることを示唆している.
|